平安幻想異聞録-異聞- 番外 25


(25)
ヒカルは戒められたままの指先を、小さく痙攣させる。
自分の下の少年を啼かせることをあきらめた男は、ヒカルの事など構うことなく
結合部をゆさぶり、自分のいいように熱い内壁をつかって自らの棹の部分を
こすりたてる。
ヒカルが辛さのあまりに僅かに身をよじった時。
ふたりは戻ってきた。

「おぉ、ちょうどいい時に来たようだの」
座間が、あたりを見回し、事がほとんど終わったらしいのを
見て取って言った。
ヒカルの上の男は、二人の貴人の出現を多少は気にしたが、
止めに入られなかったのを幸いに、どうやら行き着くところまで
行き着く気になってしまったらしい。
ヒカルの浮かされたままの腰の奥に闇雲に陽物を突き立ててきた。
散々荒らされたヒカルの秘門の端から、誰のものかもわからない
白い精液がこぼれて、尻の線をつたって地面に滴る。
「……っっ、……んっ、っ、……っ!」
喉は声にもならない擦れた音しか出せなかったが、閉じた睫毛をぬらす涙が、
今、ヒカルがどれだけ敏感に男の与えるものを受け取っているか示していた。
腰を不安定なまま揺らされ続けるヒカルは、その浮遊感をどうにかしたくて、
思わず秘門の中の男のものを締めつける。そのきつさに、男が鼻息を荒くした。
粘液をかき回す音をさせつつ、荒々しく抜き差しし、
腹の奥でくぐもった妙な音をさせながら、男がやがて
その粘液の海に自分のものを放つのに、そう時間はかからなかった。
男は腰を断続的にふるわしながら、こぼれてしまった分の粘液を、ヒカルの
中に注ぎ込む。
ヒカルはその熱い感触に、ほんの少し、太もものあたりを
ピクリとさせることしかできなかった。
男が、持ち上げていたヒカルの腰を地面に放り、
自分の陽物を拭いながらヒカルから離れた。



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