少年王アキラ 26


(26)
少年王アキラは素肌の上からただマントを羽織っただけの姿だったが、そのようなことに
羞恥する少年ではなかった。
箱庭の中であまりに大切にそして奔放に育てられたからであり、また、彼の裸体はイパーン人
から見て、とても直視できるものではなかった。
内側から光り輝いているのではないかと思わせるシルクの肌に、瞳と髪の色は漆黒のそれで、
唇は朝露に濡れたバラの花びらを彷彿とさせた。
胸を飾る2つの飾りは、誰かに弄られ、吸われまくったときのような鮮やかな桃色をしている。
人がもっとも嫌悪するところですら、王のそれはパールピンクに輝いているといわれていた。
……最後の一つだけは、誰も確認することは適わなかったが、とにかく、少年王の全てが直視
するのも躊躇われるほど美しいものだったのだ。
つまりは、少年王が恥ずかしさを感じる必要は今まで皆無だったのである。

「さあ! 皆行くずぉ!」
アキラ王は靴音を高く鳴らし、ハマグリゴイシへ向かって颯爽と歩き出した。
その吸われまくったような色をした小さな飾りが、外気にさらされツンと立ち上がっている。
青いマントがひらりひらりと空気を孕むたび、その突起がチラチラと目に映り、可憐な執事
座間は思わず腰を引いた。執事はまだ背を嬲られたときの快感が身体のあちらこちらに燻って
おり、少しの刺激でエレクトしてしまいそうな危険性を孕んでいた。



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