平安幻想異聞録-異聞-<水恋鳥> 26


(26)
水に胸まで沈んだヒカルが、自分の鎖骨の上を甘噛みしながら這う柔らかい佐為の
唇の触感にに、溜め息をつきながら目を閉じた。
腰を揺すり、快楽を追うことに集中しようとしているようだった。
しかし、それにもやがて限界が来る。
無理もない。悦楽を強く感じれば感じるほど、下肢からは力が抜けていくのだ。
ヒカルが積極的に動かなくてはいけないこの体勢で、佐為の助けなしに最後まで
行き着くのは不可能だった。
「佐為、お願い。奥、突いて」
佐為は、ヒカルを抱きかかえるように持ち上げ、体勢を入れ替えた。その際に、
ヒカルの後腔の出入り口近くの敏感な場所を強く引っ張るようにされて、ヒカルが
天を向いて喘いだ。今度は佐為が、ヒカルの体を岩肌に押し付けるようにして、
自分の体との間に挟み込んだ。
「くぁ…っん!」
望み通りに、奥の壁を摺り上げた佐為の動きに、ヒカルが悲鳴を上げた。
「はぅっっんっ」
もう一つ突き上げれば、体全体をよじるようにして反応する。
そのまま、抉るように何度か再奥の肉壁をなぶってやれば、その度に冷たい水の中で
佐為に支えられた腰がわなないた。
抜き差しする度に、水が一緒にヒカルの中に侵入するのがわかる。
こらえ切れない声に、それを押さえようとしたヒカルの指が口元に伸びるように
見えたが、戸惑うように空をさまよったあと、結局佐為の肩に掛けられた。その
手に、佐為の黒髪が細く幾筋も絡まっていた。
「もっと……」
「ヒカル?」
「もっと」
掠れ声での嘆願に、佐為は体の中の熱を煽られてヒカルの体を岩に縫い付ける
ばかりの勢いで強く抽挿を開始する。



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