少年王アキラ 27


(27)
「お待ちください、王よ!」
裸エプロンならぬ裸マント姿でハマグリゴイシに跨ろうと豪快に脚をおっぴろげたアキラ王を
慌ててオガタンが呼び止めた。
「その面妖なお姿のまま、金沢の地を踏むおつもりで?」
「当然であろう。なにが悪いのだ?」
「残念ながら金沢はアキラ王の統治する領土ではありません。未だ日本なる国に属しております。
そのお姿のままでは日本国の刑法『公然猥褻罪』に抵触する恐れが……」
「『コーゼンワイセツザイ』とな……?」
正確な意味を伝えてもアキラ王には理解できないことを知っているオガタンは、若干ニュアンスを
変えて説明してみる。
「そのような神々しいお姿のまま金沢の街を疾走してごらんなさい。飢えた当地の民をことごとく
悩殺してしまいますぞ。おまけに王のおっ起った桃色ビーチクを狼藉者がまかり間違ってプッチン
した日には、王の嬌声のあまりの衝撃に競馬場の牡馬共のバズーカ砲が炸裂し、街は一瞬にして焦土と
化してしまうことでしょう。金沢の街を壊滅させてはなりません」
ストリーキングアキラ王──それは世界を破滅へと導く底知れぬ力を秘めた愛と官能の人間最終兵器なのである。
アキラ王は首を傾げて「おっ起った桃色ビーチク……?プッチン……?」などと呟いていたが、ふと我に返り叫んだ。
「金沢の街を壊滅させては競馬の開催も中止になってしまうではないか!?父上のために金沢銘菓『中田屋』の
きんつばも買って帰りたいというのに、それも叶わぬのか?」
「左様。ですから、衣装をお召しになってください」
「……わかった。まず、おパンツを持て」
オガタンが恭しく差し出す純白おパンツに、アキラ王はエレガントに股をおっぴろげて両足を入れた。

その光景を執事座間はうっとりと眺めていた。
「私がスズランの香りのニュービーズで丹誠込めて洗った純白おパンツのなんと美しいことか!
今度はオガタンの黄金のヒモヒモおパンツも洗って差し上げよう」
黄金のヒモヒモおパンツでオガタンに緊縛される自分を想像し、座間は思わず前屈みになり身悶える。
しかしながら、仁王立ちのアキラ王がヘソまで隠れる純白おパンツのゴム紐を愉快そうに「パ〜ンッ!」
と勢いよく弾くと、その情熱的な音にハッと我に返り、内股の贅肉を可憐に震わせてしまうのだった。



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