初めての体験 27
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「で・・・頼みって何?」
ヒカルは、棋院の対局室に門脇を連れていった。
「人にきかれちゃまずいことなのかい?」
「門脇さん・・・オレと・・・してくれないかな?」
ヒカルが門脇を恥ずかしそうに見た。
「へ・・・?」
門脇は、ヒカルが何を言ったのか一瞬わからなかった。間抜け面で聞き返した。そんな門脇の鼻先へヒカルがチュッとキスをした。はにかんで、
ニコッと笑う姿が恐ろしく可愛かった。
『これは・・・合格祝いってことかな?』門脇はヒカルを抱き込んだ。
門脇がヒカルのジャケットを脱がせ、ネクタイに手をかけた。「あっ」と
ヒカルが呟いた。
「何?」
「門脇さん・・・オレ、ネクタイ結べない・・・」
門脇は吹き出しそうになった。こんな場面でネクタイの心配をするなんて・・・。
クックッと笑いながら、ヒカルのネクタイをほどいた。
「オレが結んでやるよ。」
ヒカルを畳の上に横たえさせると、門脇はヒカルのYシャツのボタンをはずした。
前を開くと、可愛らしく色づいた乳首が現れた。門脇の喉がなる。逸る気持ちを
押さえ、門脇はヒカルの服を一つずつ剥いでいった。Yシャツ一枚残して、
全部脱がした。そのシャツも腕のあたりまで、ずらされている。門脇は
ヒカルをまじまじと改めて見つめ直した。
「あんまり見ないでよ・・・」
ヒカルが恥ずかしそうに言った。自分の体を隠すように横向きになっている。
中途半端にシャツをまとった状態は、かえって門脇の目に扇情的に映った。
門脇は、ヒカルを再び仰向けに直すと、そのままゆっくりと覆い被さった。
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