初めての体験 27 - 28


(27)
 「で・・・頼みって何?」
ヒカルは、棋院の対局室に門脇を連れていった。
「人にきかれちゃまずいことなのかい?」
「門脇さん・・・オレと・・・してくれないかな?」
ヒカルが門脇を恥ずかしそうに見た。
「へ・・・?」
門脇は、ヒカルが何を言ったのか一瞬わからなかった。間抜け面で聞き返した。そんな門脇の鼻先へヒカルがチュッとキスをした。はにかんで、
ニコッと笑う姿が恐ろしく可愛かった。
 『これは・・・合格祝いってことかな?』門脇はヒカルを抱き込んだ。

 門脇がヒカルのジャケットを脱がせ、ネクタイに手をかけた。「あっ」と
ヒカルが呟いた。
「何?」
「門脇さん・・・オレ、ネクタイ結べない・・・」
門脇は吹き出しそうになった。こんな場面でネクタイの心配をするなんて・・・。
クックッと笑いながら、ヒカルのネクタイをほどいた。
「オレが結んでやるよ。」
 ヒカルを畳の上に横たえさせると、門脇はヒカルのYシャツのボタンをはずした。
前を開くと、可愛らしく色づいた乳首が現れた。門脇の喉がなる。逸る気持ちを
押さえ、門脇はヒカルの服を一つずつ剥いでいった。Yシャツ一枚残して、
全部脱がした。そのシャツも腕のあたりまで、ずらされている。門脇は
ヒカルをまじまじと改めて見つめ直した。
 「あんまり見ないでよ・・・」
ヒカルが恥ずかしそうに言った。自分の体を隠すように横向きになっている。
中途半端にシャツをまとった状態は、かえって門脇の目に扇情的に映った。
門脇は、ヒカルを再び仰向けに直すと、そのままゆっくりと覆い被さった。


(28)
 門脇はヒカルにキスをした。舌を差し入れて、絡ませる。そうしながら、
手では胸元をまさぐった。
「あ・・・あん・・・んん」
ヒカルのあえぎ声が、門脇の口に吸い込まれた。
 門脇の指が、ヒカルの乳首をいじるたび、ヒカルの体がビクッとふるえた。
「や・・・やぁだ・・・」
ヒカルが体を仰け反らせた。シャツの隙間から、チラチラと薄い紅色の突起が
見え隠れする。門脇はそこを舐めた。歯で軽く突起を噛み、吸い上げる。
 「あ・・・ん・・・かど・・・き・・・」
ヒカルが金魚のように、口をパクパクと開けた。ハアハアという吐息が聞こえる。
 門脇は、しばらく口と手で乳首をなぶっていたが、やがて、ヒカルの下半身の方へ
手を這わせていった。
「あぁん・・・」
門脇の手の動きにヒカルが反応する。門脇はにんまりと笑った。ますます、
手を早める。ヒカルの呼吸が速くなった。
「ああ────────────!」
堪えきれず、ヒカルは門脇の掌に放ってしまった。
 門脇は、ヒカルの右足を自分の肩に掛けさせた。ヒカルのもので濡れた指を
喘いでいるヒカルの後ろにあてがった。そして、開いている方の手をヒカルの
腰の下に回し、体を心持ち、浮かせた。指を少しずつ侵入させた。
「あ!あ・・・あん・・・や・・・やだ・・・」
ヒカルが体を捩る。門脇はかまわず、指を一本ずつ増やしながら、前後にさすった。その刺激にヒカルが再び、立ち上がり始めた。
 門脇は指を引き抜くと、自分のものでヒカルを貫いた。
「────────────!」
ヒカルが声にならない悲鳴を上げた。



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