昼下がりの遊戯 27 - 28
(27)
「な…なんだよ、それ…」
アキラの取り出したものの正体が何であるか、ヒカルは見当もつかなかった。
ヒカルの今までの生活の中では、そのようなものは一切見かけた事はなかった。
「いいだろう?これ…ほら、大きさはちょっとボクのより小さいけど…」
アキラは微笑みながらヒカルの手を取って優しくそれを握らせる。
「でも、ボクがいない時…今日みたいにキミの指を煩わせなくても」
耳を甘噛みされながら囁かれる言葉に、ヒカルはぞくぞくと背筋を震わせた。
「…キミを満足に慰めてあげられると思うよ?」
(28)
アキラがにっこりと蠱惑的な笑みを浮かべて手にしていたもの…
それは、野菜やら果物やらのかたちをしたおもちゃのようなものだった。
ニンジン・ブドウ・バナナ……
何やらみんなコードがついている。
アキラが耳元に熱い息を吹きかけるのに、胸をふるわしながら、
ヒカルが訪ねる。
「何これ」
「バイブレーター」
「えっ?」
「近頃はね、こういう形のもあるんだよ。他にも、犬とか猫とかのもある。
かわいいだろ?」
「塔矢…ッ…おまえ……」
「こういうの、君に似合うと思って」
「おまえ、まさかとは思うけど…」
「なに?」
「今日うちにきたわけって……それ…?」
「これ以外に何があるっていううんだ?これを君のかわいいあそこに入れるさまを想像して、僕は一人できのう、何回もしちゃったっていうのに……」
「ふ……」
「ふ?」
「ふざけるなーーーーーっっ!!!」
ヒカルは思いっきりアキラを張り飛ばした。
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