平安幻想異聞録-異聞-<水恋鳥> 29


(29)
水中で自分の足に触れるヒカルの足が、突き上げられる度に不安定にふらふらして
いる。それもそのはずだ。この姿勢では、背の低いヒカルの方がつま先立ちして
背伸びしていないと、佐為のそれを体の中に全部収めていられないのだ。
佐為はその両の膝を、片手で片方ずつ雅びやかな動作ですくい上げた。
不安定ながらも体を支えていたものを奪われて、ヒカルが思わずといった悲鳴を
あげて、佐為にしがみついた。
持ち上げられた足を、左右から佐為の腰に巻きつける。
体重のほとんどが、佐為を飲み込んだ一点にかかった。
「ヒカル……!」
「……まだ!もっと酷くしていいからっっ!」
こんな風に自分の醜い部分が向きだしになったような気分は初めてだった。
ヒカルに対してこんなにも嗜虐的な気持ちになるのも。
佐為は縄をなうような動きでヒカルを揺らしながら更に、いまや手と足と、
全身を使って佐為にしがみついているその少年の、おおらかに育った綺麗な
腕を自分の首から外してしまった。
「や………っ!」
更に支えを失ったヒカルが、苦悶に近い表情で忌避の声を漏らす。
だが、さっきの「何をされてもいい」という言葉通り、抵抗のそぶりすら見せない。
佐為がその腕をそっとヒカルの背に移動させると、ヒカルは従順に、佐為に
されるがままに、自身の二本の腕を自分の腰の後ろに回した。佐為はというと、
片手でその手首をまとめて掴んで、ヒカルが再び佐為にすがりつけないように
してしまう。もう片手は、まだヒカルの張りつめた男根の根元を戒めたままだ。
そのまま大きく突き上げた。
ヒカルの体重を支えているのは、まさにふたりが繋がっている場所だけになって
しまった。



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