ルル3錠で我慢しとけYO 3
(3)
風邪をひいてしまった俺。熱は38度を超えてしまっている。
もうアキラとの待ち合わせの場所には行けない…這いずってでも
アキラに会いに行きたいが、自分の具合が悪化するよりもアキラに
移してしまうことのほうが辛かった。
最近積極的になってきたアキラと会って、紳士然としていられる自信はなかった。
「ごめん、今日は都合が悪くなって会えなくなった。by尚志」
電話をすると会いたくなるから、わざとそっけないメールを送る俺。
返事はすぐに返ってきた。
『わかりました』
うう、この素っ気無さも(・∀・) イイ! 俺は布団の中で更に携帯を握り締める。
「本当にごめんなアキラ」
『もしかして浮気?』
アキラが形の良い眉毛をきゅっと寄せ、ぷっくらとした唇を尖らせながら
メールを打っている様子が手に取るように判った。
あのプライドの高いアキラが、俺の浮気の心配をするなんて、晴天の霹靂。
暖冬といわれながらもこの寒いのも、全てアキラのせいか?
俺は布団の中で頭を振った。熱のせいでただでさえ割れるように痛む頭が
さらに痛くなってしまった。
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