初めての体験 Asid 3
(3)
進藤との夢の様なひとときは、ボクの中に甘い陶酔感をもたらす。程良い疲労感が
二人の身体を包んでいた。ボクの隣で、進藤はもう可愛らしい寝息を立てている。
ああ…幸せだ…。それなのに、何故だろうかすっきりしない。満たされているはずなのに
満たされていない。何故だろうなどと、考えるまでもない。原因は明白だ。ボクの中の
アレが…騒ぐのだ。
ボクは、想像の中で、先ほどの進藤を縛り上げてみた。進藤は、「やめてよ」と、ボクに
訴える…。
自然と股間に手が伸びる。想像の中の進藤の涙に、ボクはどんどん昂ぶっていく。
ああ…!進藤…!
手の中に放たれたモノに、ボクはいささか落ち込んでしまった。隣に生身の進藤が、眠って
いるというのに…!!ボクは、最低だ!
進藤に気づかれないようにそっとベッドを抜け出て、手を洗いに行った。ごめんよ…。
進藤の愛らしい寝顔が、余計にボクの罪悪感を強くした。
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