やりすぎ☆若゙キンマン〜ヒカルたん癒し系〜 3


(3)
碁会所を飛び出した若゙キンマンは城へ戻っていた。
そしてヒカルたんの間の扉を開ける。城内はトーマスのせいで荒れ果てていたが、この広
間だけはきれいに残されていた。
一つ一つコレクションを見つめ、若゙キンマンは窓の外を見た。窓からはかすかにヒカルた
んのいる碁会所が見える。ふとあの頃の幸せだった記憶が甦り、若゙キンマンは無意識のう
ちにヒカルたんの名前を呼んだ。
「久しぶりだな。キミがそこまで落ち込むのを見るのは」
その声に驚き、若゙キンマンは振り向いた。
「…オガタさん!?」
タバコをくゆらせながら、オガタはゆっくりと近づいた。そして若゙キンマンの目の前に来
ると黒い艶やかな髪を優しく弄んだ。
「完璧主義のキミでも感情に流されることはあるんだな。しかし…」
オガタは黒髪を思い切り引っ張る。若゙キンマンは痛みのあまり顔をしかめた。
「トーヤ一族の恥さらしとなる行為はやめてもらおう。これでは何のために若゙キンマンと
いう名前をキミに与えたのかわからないじゃないか」
「は…はい」
返事を聞くと、オガタは手を放した。
開放された若゙キンマンは恐怖のあまりその場に座り込んだ。
その怯える姿をしばらく見つめていたオガタは口の端で笑うと、若゙キンマンの腕をつかみ
ベッドへと連れて行こうとした。
「待ってください。お願いします、オガタさん。許してください」
若゙キンマンは懇願した。しかしオガタはそれを聞き入れなかった。
「キミのお父様から言われているんだ。罰はきちんと与えるようにと。それにキミは今、
悪名高い若゙キンマンだろう。もうあの頃の泣いてばかりいたアキラたんじゃないんだ。
駄々をこねないでおとなしく罰を受けなさい」
オガタはそう言うと若゙キンマンをベッドへ押し倒し、服を引き裂いた。
若゙キンマンは諦めたかのように目を閉じると、埃っぽいシーツをつかんで、それが終わる
のを待った。



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