社妄想(仮) 3


(3)
何を……?
そう思ったのも束の間、顔を上向かされるとまた噛み付くように社が口付けて来た。
熱い舌が歯列を割ってヒカルの中に侵入し、喉の奥に『それ』を押し込む。
「ん、んん………ぅっ」
水も無しにねじ込まれたそれが喉につかえて、更にヒカルの呼吸を困難なものにする。
社はそれに気付いたのか、微かに目を細めるとヒカルの喉に自らの唾液を流し込んだ。
「んっ……」
こくり、と小さな音が鳴る。
ヒカルの目には薄く涙が浮かんでいた。



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