ほしいまま-欲儘- 3 - 4


(3)
オレは、迷わず、塔矢のそこに手を伸ばした。
火傷しそうに熱かった。それが欲しくて欲しくてたまらなかった。
自分の体の中にそれをおさめてしまいたかった。
だからオレはそれを食べてみた。
口の中に塔矢を感じた。
このままこれを飲み込んで、ひとつになれてしまえばいいのに。
体だけじゃない、心も何もかも、全部。全部。
塔矢が、体をねじって器用にその体勢から、オレのブリーフのなかに鼻をつっこみ、舌を侵入させ、
前の布をこじ開けて、口でやんわりとオレのそれをくわえ出した。
おれのそこが、熱いものにつつまれた。
塔矢だ。オレのが塔矢の中にいる。


(4)
オレ達は布団の上で、体を重ね合って、必死にお互いのものをしゃぶりあっていた。
夢中で闇雲に、塔矢のものを嘗めて刺激する。
相手が気持ち良くなってくれたらいいなんて、お奇麗な考えは露程も頭に
浮かばなかった。
ただひたすら、自分が欲しかっただけだ。塔矢を喰らい尽くしたいんだ。
これはオレのもんだと、病的な独占欲に駆られて、口の中の塔矢のモノを
味わい、舌で嬲り、時には歯を立てた。
その度に、塔矢の腰がびっくりしたように飛び上がった。
だけど、塔矢もオレにおんなじ事してるんだからおあいこだろ?



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