少年王アキラ 30


(30)
「少年王が金沢に現れたぞ!」
日本棋院本部司令室にサイレンが響きわたった。好手戦隊総司令官シノーダは、
緊張した面もちで隊員達に召集をかけた。…が、隊員達は一向に司令室に集合しない。
「何をやっているんだ!イライラ」
「無駄です。シノーダ司令官。」
「む…!何故だ?イゴピンク。」
ただ一人召集に応じた奈瀬はシノーダの問いに答えた。
「あの馬鹿どもは、今、内戦の真っ最中です。」
「…また…レッドか…」
ピンクとシノーダは、同時に重い溜息をついた。


豪華なVIPルーム―
少年王アキラは、競馬新聞を真剣な表情で読んでいた。
そのあまりに真剣な眼差しに、座間は見とれてしまい、手に持っていた筆入れを
床に落としてしまった。毛足の長い絨毯の上に落ちたので、派手な音こそは
立てなかったが、
それでも、アキラ王の不興を買うのには十分であった。
アキラ王の目が鋭く光った。
慌てて散らばった赤鉛筆を拾う座間に向かって、新聞が叩き付けられた。
「ボクが予想をしているときは、物音を立てるなといつも言っているだろう!
 お前は何年ボクに使えているのだ!
 ボクが万馬券をとれなかったら…レッドに紅白の碁石をプレゼント出来なかったら…
 お前は…どうなるか……わかっているな…?」
座間はその言葉を聞いて、『どうか、外してください。神様(;´Д`)ハァハァ』
と真剣に天に祈った。



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