ルームサービス 31


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ひくりとヒカルの体が硬直し、大きな瞳が、アキラを信じられないものの
ように見つめた。涙のつぶが見る見る盛り上がる。
「いや・・・だ。たの・・・む」
いやいやをするように首をふり、泣き出した。
「進藤・・・」
さすがにアキラも残酷すぎたかと思った。
だけど、冗談だという言葉が湧いてこない。
なんともいえず、嗚咽するヒカルをみていた
突然ヒカルが言い出した。
「塔・矢・・・はオレを憎んでるのか・・・・」
「憎んでる?なんで・・・・」
アキラは聞いた。憎んでいるなどと感じたことはない。
「だって・・・」
アキラはヒカルの言葉を待つ。
「だって・・・・何・・・?キミを憎む理由なんて何もない。キミに
ボクが負けたとしても・・・」
怒っているのかと聞かれれば納得できるが、憎んでいるという言い方が
不思議に思えた。
「でも・・・だって・・・・」
何か言葉を探すように・・・ヒカルがあえぐ。
「だって・・・・塔矢は・・・・ほん・・・とう・・は・・・」
さまよった視線がアキラの強い注視に出会いおびえたようにとまった。
なにか言いかけていた唇を閉じ、下を向いた。
・・・・・・・



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