昼下がりの遊戯 32
(32)
「駄目だよ」
ヒカルの甘いおねだりはぴしゃりと拒絶された。
「言っただろう?あれを使って…って」
ヒカルの腰を抱き、視線同士を絡ませながら、アキラは片手で野菜や果物の山を探る。
そして様々な形状のものから、イチゴの形をした小さなものを選び取った。
既に力の入らないヒカルの手にそれを握らせ、耳元で吐息で囁く。
「どれぐらい性能のいいものなのか、ちょっとぐらい試してくれたっていいだろう?」
「……と…やぁ」
「こんな小さなものでも、ここに当てたら気持ちイイと思うよ…」
「あ、はぁ…ッ」
そう言いながら人差し指の腹で、胸に色づく突起を軽く撫でる。
たったそれだけでヒカルの声はさらに誘うように高くなってゆく。
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