トーヤアキラの一日 33


(33)
アキラはヒカルを抱き締めながら体を反転させて、ヒカルの体を大きな木に押し付け、
やっと唇を離した。荒い息を吐きながら、
「進藤・・・・・進藤・・・・・」
と囁き、今度はヒカルの頬、鼻、瞼、おでこを舐めるように口付ける。そうして
顔中を嘗め回しながら、ヒカルのコートのジッパーを下げて、前を開く。アキラはスーツの
上にコートを着ていたが、前のボタンは止めてなかったので、お互いの体がより密着する
形になった。ヒカルが肩を上下させながら激しく呼吸する様子が体を通して伝わって来た。
アキラは左手を、前が開いているヒカルのシャツの中に忍び込ませて、背中に回した。
Tシャツ一枚を通して触れるヒカルの背中は熱く、軽く撫でると、ヒカルがビクッと
反応して、体の力が抜けていくのがわかる。そのヒカルの反応に煽られて、アキラが
下半身を押し付けるように密着させると、お互いの熱り立った中心部が当たった。
「うっっ!」「んっっ!」
二人は同時に声を漏らした。アキラはさらにリズムを付けて下半身を押し付け始めた。
「んっ!!あぁっ!!・・・ダメだよ、トーヤぁ・・・・やめて・・・っ」
とヒカルの甘えるような訴えを耳元で聞いた瞬間、アキラの自制心が吹き飛び歯止めが
効かなくなった。アキラはヒカルの首に口付けながら、右手をヒカルの肩からいきなり
股間に移動させ、固く存在を主張しているヒカルの分身を服の上からギューッと握り締めた。
「ああぁぁぁっ!!ぁぁっ!!うっ!!・・・・ダメだってば、トーヤ」
その声に、アキラはさらに興奮して激しく手を上下に動かした。
ヒカルは体を捻りながらアキラの手から逃れようとするが、全く力が入らず、反って
より強く木に押し付けられる格好になってしまった。
ヒカルの耳朶を舐めながら、夢中で手を上下させていたアキラは、一度手を離すと、
ヒカルのズボンのジッパーに手をかけた。
その瞬間、ヒカルはアキラの肩を掴んで押しながら、
「ダメだよ!塔矢!やめて!」
と、きっぱりと拒否の意思表示をした。



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