Shangri-La 34
(34)
鼻から抜ける甘い声でうっとりと鳴きながら、音を立てて舌を使うと
アキラの口の中で、ヒカルの熱がどんどん上がっていく。
「とぉ、や……ダメ……や…!……っちゃ……」
ヒカルはアキラの髪を掴んで、引きはがそうとするが
アキラはますますヒカルを喉奥まで銜え、付け根を丹念に手で撫でながら
強く吸い上げた。ヒカルの声にならない短い悲鳴が上がる。
もう限界が近いと判断して、一旦ヒカルを解放しようとしたが
離す瞬間、歯でそっと先端を撫でたのが効いたのか、ヒカルは精を放ち
ヒカルの腹と、離れようとしたアキラの髪を僅かに汚した。
「あーあ、勿体ない…」
アキラは呟くと、堅さの少し落ちたヒカルのペニスを再び口に含み
先端に残った雫を舐めとって、予想外の濃さに顔をしかめた。
舌先で悪戯っぽく愛撫を施すと、ヒカルはすぐ回復した。
同時に、ヒカルの下腹部に散った精液を掬い、その助けを借りて
自ら後孔に指を差し入れ、少しずつ中まで塗りこめていった。
もう、一秒も待てない。受け入れる準備すらもどかしい。
待ち焦がれたものをようやっと手に入れる歓びで、アキラの顔が綻ぶ。
嬉しさと期待と幸せとに満ちあふれ、輝かんばかりの笑顔だった。
「嬉しいの…?」
アキラはヒカルをちらりと見ると笑顔のまま頷いて、
ヒカルの腰を跨いで自ら導き、ゆっくりと腰を落とした。
秘肉が割られる瞬間、アキラの笑顔はさらに幸せに彩られた。
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