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(34)
男が片方の手はアキラの胸を揉みしだきつつ、もう方の手を股間へと降ろす。そのまま半勃ちになっていたそこを下から上へと指で辿っていく。
「あっ…!」
ズボンの上からなぞられ、アキラが甘い声を発した。男は夢中になったように首筋を愛撫している。甘い香りが強くなった気がした。男は胸の愛撫を止め――首筋を貪るかのような愛撫はそのままに――左腕でアキラを固定し、右の手で制服のズボンのチャックをゆっくり下ろしていく。ズボンの前を開けた今でも、屹立したそれは苦しそうに見える。男はブリーフの中に手を忍ばせ、先走りの液が零れるソレを固く握り締める。
「ンンっ…」
張りつめたモノを握られ、微かに腰を引く仕草をした。男はアキラ自身を乱暴に擦り始めた。
アキラが苦痛の声を上げる。だが痛いくらいの刺激がやがて快感へと変化したのか、いつしか切ない声が吐息と共に聞こえるようになっていく。
「ンッ…ハァ…ハァ・ア…ハッ…ハッ」
アキラのあえぎ声に合わせて、男の手のピッチも上がっていく「ハッ…ハァッ…アッアッ・アァッ」
アキラが切なそうに顔を歪めて、かぶりを振る。もうイキそうだ、と誰の目にもソレが見て取れた時。男の手の動きが止まる。
「ハァハァハァハァ」
イク寸前で放置されたアキラの息が荒い。
アキラが顔を上げると、こぼれそうなまでに瞳を見開いたヒカルと目が合った。呆然とした面持ちでアキラを見ている。ズボンの上からもヒカルの股間が僅かに勃ち上がっているのが見て取れる。やるせなくなって、アキラは肩で息をしながら視線を地面に落とした。
ふと、男の右手がアキラのお尻をやんわりと揉みしだく。吸いつくかのようなその肌の感触を楽しむかのように。そしてアキラの菊門へと指が導かれ、ツプと中指を立てた。
「ヒアッ」
身をよじるアキラ。男の左腕にギュッと爪を立てる。ア・ア・と喉の奥から声を出して、男の中指を呑みこんでいく。
「おいおい、どんどん奥まで入っていくぜ?痛いがるどころか絡み付いて離してくれねぇよ。初めてじゃないってわけか。あの無垢な塔谷アキラが男を咥えこんで喘ぐのが趣味ってのは驚きだね」
男は予想外の展開の感想を吐きながらも指を二本に増やしていく。
「くッ…」
その反論できない事実と、今も視姦されているという現実――特に、大きな目を見開いて自分を凝視しているだろうヒカル――がアキラをの興奮を高める。
(35)
男の怒張した陰茎が、憔悴し、虚ろな目をしたアキラの秘所にあてがわれた。敏感になっていたそこに固いものを感じ、アキラがヒッと小さく喉を引き攣らせる。長くは無いが普通よりも太目のソレの先端が、割れ目を割ってゆっくりと押し入ってきた。
「ッ…」
歯を食いしばり、全身から汗を流してその行為から逃れようとするアキラ。だが武骨でがっしりとした手で、細い腰を引き寄せて、男はさらに腰を押し進めようとした。男の顔が恍惚の表情へと変化していく
「っあぁ…キツイくてッ最高だ…アキラ…」
慎ましい秘花は男の欲望を深々と受け入れ、男を喜ばせた。本能のままに腰を揺らし、壊れたかのようにアキラの名を呼んでいる。
「と…うや…」
茫然自失のヒカルが言葉を発した刹那、男の動きが止まった。アキラの両足を後ろから抱きかかえるようにして軽々と持ち上げ、そそり立つアキラ自身をもう一人の男とヒカルにしっかりと見えるような体位にしたのだ。
「ッア…いやァッ」
貫かれ揺さぶられる快感に甘い喜悦の声を漏らし、その先端からはとろとろと蜜が零れ落ち、喘ぐ樣を他人に、しかも同時に二人から真正面から見られるなんていうのは、ヒカルが知り得る普段のプライドの高いアキラにとってはこれ以上の屈辱はなかっただろう。
しかし、久方のこの行為によって、アキラの小さい頃から体に教え込まれた快楽が、ムクムクと頭をもたげ、すでにソレに支配されていた今となっては、その恥ずかしい姿もただただアキラの性器を濡らすだけだった。
アキラの、止まることの無い喘ぎ声がそれを証明している。
男はアキラを壊してしまいそうな激しさでアキラを揺さぶっていた
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