初めての体験 Asid 35
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ボクは、老人が達する本当に直前に、自分のものをそこから引き抜いた。老人が悲痛な
叫びを上げた。中途で行為を止められ、老人は尻を高く上げた不自然な体勢のまま、ボクを
恨めしげに見た。ボクは、引き抜いた自分のモノをお手拭きで丁寧に拭って、ズボンの
中へ仕舞った。老人は、絶望的な表情でジッとボクを見つめている。
「これはね、お仕置きです。だって、先生、最初素直じゃなかったでしょ?」
にこにこ笑って、残酷な宣告を下す。
「後の始末は自分でやってください。そこの座布団でもつかって。」
「上手くできたら、次は最後までする事を、考えて上げてもいいですよ。」
極上の笑顔を本因坊に向けた。老人はボクの表情に何を見たのか、次の瞬間、畳の上に
大きな染みをつくっていた。
ボクは、本因坊をSだと思っていた。元からMだったのか、隠れていたM因子をボクが
引き出してしまったのかはわからない。老人が、あれほど昂ぶっていた理由も、
もしかしたら薬のせいではなく、自分の置かれた状況に酔っていただけかもしれない。
だが、これだけは断言できる。本因坊は、これからはボクの言いなりになるはずだ!
でも…どうせ、奴隷を手に入れるならもっと若い方が良かった。まあ、囲碁界の重鎮だから、
何かと便利ではあるな。使う気はないが。
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