昼下がりの遊戯 35 - 36


(35)
「あ、それからそうそう、これ着て貰わないと」
アキラは楽しげにベットから離れると、自分のカバンの中から
何か青いものを取りだした。
ヒカルが、擦れてよく見えない目で必死にその正体を確かめる。
―――それは、薄手ののシャツに超ミニのスコート。
いわゆるチアガールのコスチュームであった。
しかも、青と白を貴重としたデザインに赤いライン。胸にはヤタガラス。
サッカー日本代表チームのデザインだ。
朦朧としたヒカルの頭に
『おい、おまえのそのカバンは四次元ポケットか?』
『おまえ、まじで、オレがそれ着てやってるような変態チックな夢見てたのかよ!』
という、妙に冷静なツッコミが浮かんだ。


(36)
10-260 名前:昼下がりの遊戯 投稿日:02/06/26 22:35
だが、ヒカルはアキラには逆らえない。たとえ逆らったとしても、無駄なのだ。
アキラはどんな手を使っても、自分の思い通りに事を運ぶだろう。
それに…………。
ヒカルは、アキラの股間に視線を向けた。アキラのそこは、涼しげな顔とは
裏腹にもう熱く猛っていた。
『あれが………欲しい………』
ヒカルは生唾を呑み込んだ。アキラの言う事を聞けば、あれがもらえるのだ。
ヒカルは、アキラの差し出す青いコスチュームを震える手で受け取った。
ハアハアと欲情した体を何とか宥めようとしたが、うまくいかなかった。
手が震えて、それを身にまとうのにひどく時間がかかってしまった。
アキラの視線が全身に絡みつき、それがまたヒカルの心と体を高ぶらせた。

「へえ………」
アキラが感嘆した。
チアガールの衣装を身につけたヒカルは、本当の女の子の様に見えた。
アキラは、その可憐な姿を上から下までじっくりと眺めた。
アキラの視線を受けて、ヒカルは高ぶった股間を隠すように、スコートの裾をギュッと引っ張った。


(36)
ガッ―――――
と、アキラが、一生懸命、裾を引っ張っているヒカルの手首を掴んだ。
「あ…やだ…」
股間を隠そうとするヒカルの手を、無理矢理、そこから引き剥がす。
上半身はボーイッシュな少女そのままだが、下半身は―――――ひどく倒錯的な光景だ。
アキラの無遠慮な視線を受けて、ヒカルは身を屈めて体を隠そうとした。
だが、体に力が入らない上、アキラが腕を掴んだまま、ヒカルを無理矢理立たせている。
「進藤、興奮してるね?」
アキラがヒカルの耳元で囁いた。声が微かに掠れている。
アキラも興奮しているのが、ヒカルにはわかった。
「女の子の格好して……それなのに…ここをこんなにして……
 スコートから見えちゃってるよ…ほら…」
「や…塔矢……!」
アキラの視線をその一点に感じる。体がカァッと燃え立った。
ヒカルの高ぶりは、ただでさえ短いスコートを持ち上げていた。
ヒカルは、恥ずかしさのあまり、すすり泣きを始めた。
「やだよ……恥ずかしいよぉ…塔矢ぁ…」
そんなヒカルを無視して、アキラがヒカルの膝の間に足をいれてきた。
そうして、太股でヒカル自身をゆっくりと擦った。
アキラの太股が触れる度、ヒカルの口から小さく悲鳴を上がる。
「やぁ…やだ…やめてよぉ…」
手で触られるほどの刺激ではない。しかし、何とも言えないむず痒いような感覚が
ヒカルの全身を包んでいく。
吐き出してしまいたいのに、それが出来ない。
じんわりと嬲られ、全身が震えた。腰が砕けて、まともに立っていられない。
「あ…はぁ…あん…と…や…」
アキラは口の端で微かに笑うと、ヒカルの膝の間から、足を引き抜いた。
そのまま崩れ落ちてしまいそうなヒカルの脇を支えて、ベッドの上に座らせる。
そして、小さく喘ぐヒカルの掌に、バナナの形をしたものをそっと乗せた。
「さあ…わかっているね?」
アキラの声が、ヒカルの思考を支配する。
ヒカルは、コクンと小さく頷いて、手の上のそれを見つめた。



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