白と黒の宴2 36
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「すぐ溶ける」
緒方は二つ目の氷を手にしたようだった。
「お願いです!、やめ…!!」
緒方が指を離すと直ぐに一個目の氷は出口近くまで押し戻って来た。
それごと押し込むようにして、ニ個目も同様に緒方は中に詰めた。
そうして冷えきったアキラの内部で指を動かし始める。
一度頭を擡げかけ、氷の洗礼によって鳴りを潜めたアキラ自身をすっぽり口に含んで吸う。
「んん…!、くうっ…ん…」
緒方の指が動く度に体内で冷たい物体も動き、ぶつかり合い腸壁を擦るという奇妙な感覚にアキラは身悶えた。
アルコールで高められた熱をそうして奪われ、そうしながら刺激によって新たに熱が与えられる。
「ああ…」
緒方の指の動が速められて激しくペニスを吸い立てられ、アキラは喘いだ。
「うあ、く…ああっ!!」
前立腺を圧迫されて生理現象的に強引に高められ、アキラは緒方の口の中に放った。
それでも容赦ない激しい愛撫が続けられた。
「ん…ん…、くっ…」
体内の氷は溶けて腸壁に吸収されていった。
執拗に指と口でアキラを責め立てる緒方の動きで小さくベッドが軋む音だけが響いていた。
「んんーーーーっ……」
全身に汗を浮き上がらせてアキラは再度到達した。
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