昼下がりの遊戯 36
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ガッ―――――
と、アキラが、一生懸命、裾を引っ張っているヒカルの手首を掴んだ。
「あ…やだ…」
股間を隠そうとするヒカルの手を、無理矢理、そこから引き剥がす。
上半身はボーイッシュな少女そのままだが、下半身は―――――ひどく倒錯的な光景だ。
アキラの無遠慮な視線を受けて、ヒカルは身を屈めて体を隠そうとした。
だが、体に力が入らない上、アキラが腕を掴んだまま、ヒカルを無理矢理立たせている。
「進藤、興奮してるね?」
アキラがヒカルの耳元で囁いた。声が微かに掠れている。
アキラも興奮しているのが、ヒカルにはわかった。
「女の子の格好して……それなのに…ここをこんなにして……
スコートから見えちゃってるよ…ほら…」
「や…塔矢……!」
アキラの視線をその一点に感じる。体がカァッと燃え立った。
ヒカルの高ぶりは、ただでさえ短いスコートを持ち上げていた。
ヒカルは、恥ずかしさのあまり、すすり泣きを始めた。
「やだよ……恥ずかしいよぉ…塔矢ぁ…」
そんなヒカルを無視して、アキラがヒカルの膝の間に足をいれてきた。
そうして、太股でヒカル自身をゆっくりと擦った。
アキラの太股が触れる度、ヒカルの口から小さく悲鳴を上がる。
「やぁ…やだ…やめてよぉ…」
手で触られるほどの刺激ではない。しかし、何とも言えないむず痒いような感覚が
ヒカルの全身を包んでいく。
吐き出してしまいたいのに、それが出来ない。
じんわりと嬲られ、全身が震えた。腰が砕けて、まともに立っていられない。
「あ…はぁ…あん…と…や…」
アキラは口の端で微かに笑うと、ヒカルの膝の間から、足を引き抜いた。
そのまま崩れ落ちてしまいそうなヒカルの脇を支えて、ベッドの上に座らせる。
そして、小さく喘ぐヒカルの掌に、バナナの形をしたものをそっと乗せた。
「さあ…わかっているね?」
アキラの声が、ヒカルの思考を支配する。
ヒカルは、コクンと小さく頷いて、手の上のそれを見つめた。
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