37
(37) ……あの携帯で助けを呼ぶことができれば。 塔矢を一刻も早く男達から解放してやりたかった。 ヒカルはグッと唇を噛み締める。と、 「ああ!もう、我慢できねぇ!!俺にもヤらせろよ!!!」 ヒカルを拘束していた男が辛抱たまらず、ヒカルを放ってアキラの方へとズカズカと歩いていく。 ――今だ! ヒカルは携帯に向かって駆け出した。