昼下がりの遊戯 37 - 38
(37)
わかっていた。
自分はアキラに逆らえない。アキラを獲るにはその言葉に従わなければ
ならないと。
さっき入れられたゴーヤはまがまがしい形をしていた。
それに比べればこのバナナはまだ優しい。怖れることはないのかもしれ
ない。
ヒカルは手渡されたものをみつめながら、ボンヤリと考えた。
でも、この恰好だけはもうイヤだ。
「なぁ、もうこれ脱いでもいいだろ…」
スコートに手をやりながら、ヒカルはアキラに哀願の目を向けた。
しかし、この願いも許されることはなかった。
「ダメだよ」
アキラからは冷い拒否が返ってきただけだった。優しい悪魔はニッコリ
と微笑んでいった。
「ボクの夢の中のキミはこの恰好だったんだから。さぁ、つづきを見せ
てくれるよね。」
ヒカルの興奮した頬は、恥ずかしさで一層上気した。
ベッドサイドからクリームを取り、バナナの形をしたバイブレーターに
塗ると、ヒカルはまたノソノソとベッドに伏せた。
高く掲げた尻をアキラが見つめている。
そう思うだけでヒカル自身がさらに張り詰めてくるのを感じた。
バナナの形をしたそれをそっと後門に押し当てた。
滑らかな感触がすでに解れている後門を通り抜け、ヒカルの内部を再び
充たした。
「ぅん…、あっ……、はぁ…」
抑えられない興奮の声がヒカルの唇から洩れてきた。
「スイッチはボクが入れてあげるよ。」
やさしげなアキラの声がヒカルの耳に届いた。
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ブン…
と小さな音がして、ヒカルの中のそれが震え始めた。
「ぁふんっ」
小さな嬌声がヒカルの鼻から抜けた。
「これ、何段階か動きにも種類があるんだね、とりあえず、1番弱いのこれだけど、どう?」
アキラがボタンの部分を手にして微笑む。
ヒカルは黙って小さく首を振った。
短いスカートの裾が、ゆらゆらゆれた。
その薄い影が、ほとんど尻に近い太もものあたりに落ちてこれまた揺れる様がなんとも
アキラの心を揺さぶる。
スカートの裾が揺れているのは、ヒカルが腰をモジモジと動かしているからだった。
まるで、太ももを擦りあわせるように、もどかしげに。
「あぁ、なるほどね」
アキラが嬉しそうにつぶやく。
「こんな緩い刺激じゃ足りないんだ?」
図星を指されて、ヒカルが、あらわになっている太ももの色をピンク色にそめた。
「そうだよね。僕の夢の中の君の乱れ方はこんなんじゃなかったし、これでどうかな?」
アキラの手がバイブレーターのスイッチを、もう一つ押し上げた。
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