クチナハ 〜平安陰陽師賀茂明淫妖物語〜 39


(39)
「・・・その大事な人って、お兄ちゃんのこいびと?」
年嵩の童の質問に、答えずに光は微笑んだ。
「オマエたちには世話になった。ありがとな。これ、やっぱりやるからみんなで食えよ。
オレのお気に入りのオヤツ!」
ぽーんと弧を描いて投げられた菓子袋を、童の一人が慌てて捉えた。
そのまま馬を嘶かせて山を目指し駆け出した光の背に向かって、年嵩の童が叫んだ。
「――シロのお坊さんの庵は、山の西面の真ん中辺りだよーっ!
川に沿って行ったら紅葉が真っ赤で凄く綺麗な場所があるから、すぐ分かるよ!
――頑張れっ、お兄ちゃん!」

振り返らずに大きく手を振って去っていく光をいつまでも見送る年嵩の童と少女たちの
後ろで、年少の童たちが早速嬉しそうに菓子袋を開け始めた。



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