Shangri-La 39
(39)
アキラはヒカルの上で自ら揺れながらぼんやりと考える。
――何か、足りない…
アキラの中に篭る疼きは、どんどん快楽にすげ替えられ
もうその波に溺れることしか出来ないのに、
それでも何故だか、まだ満たされない。
とめどなく溢れてくる唾液をなんとか飲み込み
何度も襲い来る極上の恍惚感に流されそうになりながら
なんとか今の状態を収められないものか、アキラは必死に考えた。
アキラは、自分をじっと見つめるヒカルの瞳に視線を残しながら
ゆっくりとした動作で首を捻り、指を2本、口に差し込んだ。
涎を垂らしながら、舌を出して指を迎えるその姿は
怖ろしいほど扇情的で、ヒカルは目を離すことが出来なかった。
アキラはそんなヒカルの視線に満足して、そっと瞳を閉じ
口の中で指をめちゃくちゃに動かし舌を遊ばせる。
いまさっきまで確実に存在した渇望は、少しだけ満たされ
嬉しくて自然と口の端が上がった。
でも、まだ足りない。
空いているもう片方の手は、自然と自分のペニスに伸びた。
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