昼下がりの遊戯 39 - 40
(39)
ヒカルは強くなったその刺激に、背中を弓なりに反らせ、眉をよせる。
「淫乱な君の身体には、まだ足りないかな?」
そう言ってアキラはバイブレーターを更にヒカルの身体の奥に押し込める。
「あぁ…ああぁっ!」
アキラの動かすバイブレーターのリズムに合わせて、ヒカルの口からとめどなく漏れるあえぎ声。
「いい声だね…もっと聞かせてよ」
ヒカルの甘い声を更に引き出す道具が、アキラの左手の指先に転がっていた。
アキラは苺のバイブレーターを手に取りスイッチを入れる。
「進藤のココも苺みたいだよね?」
苺のバイブレーターはバナナのそれよりも、小刻みに繊細な動きをするらしく、高い音で振動を繰り返している。
ピンクに色づくヒカルの乳首に小刻みに震える苺をゆっくりと押し当てると、ヒカルのあえぎ声が一段と高く甘い声になった。
新たな快感が相乗効果をもたらしたのだろうか、ヒカルの腰が先ほどよりも尚一層もどかしげに揺れる。
「そんなにおしりを揺らして…もっと欲しいって言ってるみたいだね」
アキラはヒカルの手を取って後ろのバイブレーターに導き、スイッチの場所を教える。
「もう一段階上がるから、欲しかったら自分で強くするんだ」
ヒカルの顔が羞恥で赤くなる。だが羞恥よりも強くヒカルの中で欲望が渦巻いていた。
(40)
ヒカルは震える指をスイッチに延ばした。その指先までが体にこもった熱のために赤く染まっていた。
スイッチを受け取る瞬間、僅かだがアキラの指がヒカルの手に触れた。
アキラの指も熱かった。
(こんなんじゃない、塔矢の生のがいい。これでオレん中を…)
ヒカルは、体を苛む熱にせかされるままにスイッチのレベルを最も高い所に押し上げる。
悲鳴を上げながら、布団に顔を押し付けた。
今まで、名前の通りに中でブルブルと身を震わし、せいぜいその震度が強くなるばかりだった
バナナの形のそれが、突然何かの生き物のようにウネウネと動き出したのだ。
「塔矢…塔矢……塔矢…」
ヒカルが、アキラの名前をかすれた甘い声で呼ぶ。
ヒカルは、中でうごめくそれを、自分の中を責めるアキラの指として想像していたのだ。
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