通過儀礼 覚醒 4


(4)
たかしの部屋に通されたアキラは自分の股間の異変をどうしたらいいのかわからないでい
た。だがさすってもらった快感が忘れられず、幼いアキラは心のままに快楽を求めてしま
う。
「アキラくん、救急箱持ってきたよ」
たかしが息を切らしながら部屋へ入ってくる。それと同時にアキラの鼓動も高鳴った。
この前弟が生まれたばかりのたかしは、お兄ちゃんになったという自覚が芽生え、面倒見
のいい性格になった。
「手当てしてあげるから、ズボン脱ごう」
たかしはそう言うとアキラのズボンへ手を伸ばした。
「や…やっぱりいいよ」
快楽を求めてしまう気持ちはあったが、自分の股間をさらけだす勇気がなかったアキラは、
羞恥心からたかしの手を拒んだ。
「そんなこと言って、あとで痛くなったらどうするんだよ。ホラ、早く」
「やん!」
たかしは慣れた手つきでアキラからズボンとパンツを剥ぎ取った。
アキラは股間を両手で必死に隠す。
「アキラくん、手をどけて。それじゃ見えないよ」
たかしはアキラの手をどけようと、アキラの手首をつかんだ。だがなかなか股間から手を
放さない。困ったたかしはなにがなんでも手をどけようともみあった。その時誤ってアキ
ラの手を握ってしまう。
「アン…!」
たかしの力がアキラの手を伝って股間を握る手に届く。アキラは甘い声をあげた。
「ご…ごめん。痛かった?」
幼いたかしは、アキラがどのような気持ちでいるのかわからない。ただアキラの怪我を治
そうと必死だった。



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