深淵 4


(4)
(なに・・・これ・・・オレの声か?)
ヒカルは初めて味わう背筋を駆け上がるむず痒い感覚に戸惑いながらも、
自分の喉の奥から漏れる甘ったるい声が信じられずにぶんぶんと首を振った。執拗に乳首を責めるもどかしい愛撫に身体の中が熱くなり、足がガクガクして立っていることが困難になる。
「進藤ヒカル初段だな?」
初めて男が口を開く。
「オレを覚えてるか?あの時は世話になったな。ククク・・・」
(え・・・この声は・・・まさか・・・!)
ヒカルはその声に聞き覚えがあった。
その時雲に隠されていた月が顔を出しあたりが月明かりに包まれていく。
自分をこれから犯そうとしている暴漢の顔がぼんやりと見えてきて──
(そんな・・・なんで・・・)
ヒカルの大きな眼が驚きで見開かれる。
「御器曽・・・!!」



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