初めての体験+Aside 4 - 5


(4)
 言葉を失った社に、ヒカルは嫣然と微笑んだ。薄暗い外灯の下、その笑みはいつもの
ヒカルとは別人のように見えた。と、言っても社はそれほどヒカルのことを知っているわけではないのだが…。実際、会った回数はほんの三、四回だ。
「社、可愛いね…」
やっぱりウソやったんや…アキラの家も初めてじゃないし、迷ってもいないのだ。
「塔矢の家に行く前に、ちょっと二人きりになりたかったんだ。」
ヒカルは、無邪気に笑った。その顔は、社が一目惚れしたあの笑顔だ。
 「社、このまま塔矢の家に行くの辛いだろ?」
ヒカルの手がジーパン越しに、社をさすった。
「し…進藤!?」
 確かに、電車に乗っているときから、自分の分身は痛いくらいヒカルに反応していた。
なるべくあっち方面は考えないようヒカルを見ずに会話をしたりとか、酔っぱらい親父を
見て気分を盛り下げたりした。そんな社の涙ぐましい努力により、漸く、静まりかけていたものが、
ヒカルと夜道で二人きりというシチュエーションに、あの時以上に昂ぶっている。
「社、コレ持ってて」
ヒカルは、社に弁当の紙袋を手渡して、抵抗を封じた。もとより、社にヒカルに逆らう
術はない。
「ゴメンな。時間がないから、手でガマンしてくれよ?」
 ヒカルの繊細な指が、ファスナーを下ろしていく。その音がやけに大きく聞こえて、
もし、今、ここで誰かが来たらどうしようかと思った。


(5)
 ヒカルの柔らかい掌に包まれて、社はまた大きくなった。ヒカルは、片手で、睾丸を
優しくもみながら、もう片方の手で、ペニスの根本を少し強めに握った。そして、ゆっくりと
竿を擦り上げる。
「あ…はぁ…進藤…」
「社、気持ちイイ?」
「ん…イイ……」
ヒカルは、薄く笑うと、手の動きを早めた。
「あ…あぁ…出る…」
ヒカルの手が、ペニスの先端を包み込み、その中に社はすべてを放ってしまった。

 「じゃあ、行こうか?」
ヒカルはそう言うと、来たときと同じようにスタスタと前を歩いていく。ここに来るまでに、
かなり折れ曲がったり進んだりしたので、社にはどこをどう歩いてきたのかまるで憶えていない。
だが、ヒカルは何の躊躇いもなく、角を曲がり、道を進む。
『なぁんや…進藤、方向音痴とちゃうんや…』
だが、前を歩くヒカルの背中に、妙に頼もしさを感じたりもした。要するに、自分は
ヒカルのやることなら、何でも許せるのだ。進藤ヒカル=社の好みなのだ。
―――――でも、ほんなら何で地図なんか持っとったんやろ?
ヒカルに地図など必要ない。自分を引っかけるためにわざわざ用意したとも思えなかった。
 「社?疲れた?」
ヒカルが心配そうに声をかけた。考え事をしていたせいか、いつの間にか、ヒカルとの
距離が開いていた。
「全然、へーきや。」
社は、慌ててヒカルの所まで走って行った。



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