Shangri-La 40
(40)
―――えっ、おい、ちょっと待てって!?
慌ててヒカルはアキラの手首を掴んで、アキラを制した。
(扱いて欲しかったらそう言えばいいのに、
なんで自分でしようとするんだよ?)
ヒカルは自分も身体を起こしてアキラの顎を掴み
正面から向き合った。
不満を訴えるように、アキラはヒカルを睨みつけてくる。
鋭い瞳の下で、指を舐ることは止めようとせず、
ぴちゃぴちゃと音を立てながら、指の間からちろちろと見える
赤い舌とのアンバランスさに眩暈がした。
もう、ヒカルは限界だった。
ヒカルはアキラの口から手を外させ、
アキラの口が名残惜しそうに指を追う様子に苦笑いしてから
深く口づけた。
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