トーヤアキラの一日 40 - 41


(40)
アキラは、口の中で急激に大きくなったヒカルの分身に対応しきれずに、息苦しくて
一度口を離して大きく息を吸った。ヒカルの亀頭は、薄暗い中でもピンク色に艶々して
いるのが分かる。アキラが舌を出して、裏筋をスーッとなめると、刺激を悦ぶように
ヒクヒクと陰茎が揺れ、ヒカルの声が大きくなって下腹部に力が入るのが分かり、
さらにアキラを駆り立てる。
息を整えたアキラは、再び刺激を待ち望んで震えている陰茎全体を口の中に収めた。
歯が当たらないように、喉の奥を開くようにして咥え込み、弾力のあるヒカル自身を、
目を瞑って味わう。
鼻先にはヒカルの柔らかい茂みが触れ、甘酸っぱい匂いがして更に五感を刺激する。
アキラは夢中で初めてのヒカルの分身を味わっていた。唇にキスをしてヒカルの舌を
捕らえた時とは違った一体感があり、より深くヒカルを手に入れられるような気がした。
アキラの口の動きに合わせるように、ヒカルの声も大きさを増していく。一回目に
アキラの手によって果てた時と違って、声の中に震えが混ざっており快感の深さを
感じさせる。その声を聞きながら、アキラは一直線に動きを加速させた。口の中に
入り切らない根元の部分は右手を使って早い動きで扱き、口は比較的柔らかく吸い
上げるように出し入れする。
アキラの唾液と舌の動きで『ジュルッジュルッ、ビチョビチョッ』と淫猥な音が部屋中に
響き渡っていた。
その音に二人はさらに煽られて頂点に向かって走って行く。ヒカルは苦しいのかと
思わせる喘ぎ声を出し続け、アキラの髪を掴んで押し付けるようにして自らも腰を
動かして快感を貪っていた。
フィニッシュが近い事を感じたアキラは、左手をヒカルの腰から胸に回して、硬く
なっている突起を捕らえて摘みながら、口の動きを加速した。
ヒカルは喘ぎながら頭を打ち振り、一瞬体を硬直させるとアキラの髪を強く掴みながら
泣きそうな声を出す。
「・・トーゃぁっ、出ちゃう・・・・トーゃぁぁ!ん・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
アキラの口の中でヒカルの分身は悦びの証を放出した。


(41)
喉の奥に放出されたその液のためにむせて、アキラは一瞬胃の中の物が逆流しそうに
なったが、それを何とか押し戻し、ヒカルから断続的に放出される精を、喉を鳴らして
飲み込んだ。

連続して与えられた刺激に、ヒカルは完全に虚脱状態だった。
体の力が抜け切っており、汗ばんだ身体の周りは熱気が揺らめいていた。
暫く大きく肩を上下させて呼吸を整えていたが、立て続けの放出の余韻から徐々に
醒めると、やっと思い出したようにアキラの頭を軽く撫でながら話しかける。
「トーヤぁ・・・・・・、トーヤぁ?」
「・・・・・・・・」
「トーヤぁ、なぁ、トーヤ?」
そう言いながら、自分の股間に顔を埋めているアキラの頭を揺すった。
だが、アキラはヒカルの分身を咥え込んだまま、全く動く気配が無い。ヒカルは心配に
なって何度も声をかけるが、聞こえてくるのは荒い息遣いだけだった。
「トーヤ?どうしたんだよ?トーヤ、大丈夫か?」
ヒカルは自分の胸に当てられているアキラの熱い左手を握り締めながら、もう一度頭を
揺らしてみるが、アキラは顔を上げようとしなかった。

アキラの頭の中は霞がかかっているようにぼやけており、口の中で小さく脈打って
いるヒカルの分身を感じながら、別世界を漂っている気分だった。
───もっと、もっと、もっと、もっと、もっと・・・・・・・・・
頭の中で呪文のようにこの言葉が反復しているが、それ以上先の言葉が見えて来ない。
ヒカルの自分を呼ぶ声が遠くで聞こえるが、せっかく口の中にある愛しいヒカルを
手放すと、何もかも失うような不安が襲って来て、顔を上げる気にならなかった。



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