ルームサービス 41 - 43
(41)
「犬」
突然呼ばれて、犬は突然びくりと反応した。
「足、支えた方が進藤、楽みたいだ、そっち持て」
「あ、はい、はい」
犬はあわてて回りこみ、おかっぱがやっているように生き物の足をかか
えあげた。
どきどきした。その位置にくると両足を大きくまげてひろげ、高く抱え
あげられ、腰を浮かせぎみにされた生き物の肛門が大きくひろげられて、
指を受け入れているのが見える。
すでに根元近くまで入っている。
足を持ち上げたことでしかし、少し空間が出来たのか。オカッパの手がさ
らにめり込む。
「いっ・・・・」
生き物が少し眉間にシワをよせて、うめいた。しかし、支えている足から
伝わる震えは、
あきらかに快楽がまじっている。オカッパがひきのばされた括約筋を残った
親指で丁寧に愛撫し、蟻の門渡りを刺激する。短い息を吐いていた生き物の
吐く息が少し鼻にかかった
その瞬間、さらに指が進む。
「ぁあっあ゛―っ」
肛門は最大限に広がり、一番太い指の付け根が侵入した。オカッパはさらに
ゆっくりと手を回しながら手首までを侵入させる。抱えている足には一瞬の
激しい緊張が走り、その後は硬直したようになった。
生き物は大きな眼をまん丸に見開き、叫ぶように口を大きくあける。だが
声にならないらしい。
手をとめ、オカッパが生き物の勃起した中心を宥めるようにさすった。
「・・・・」
声を出さないが生き物はかすかに震える。オカッパが再びゆっくりと手を
すすめる。
(42)
ヒカルは気が狂いそうだった。内臓の奥まで、アキラの拳をぎゅうぎゅう
に詰め込まれる。ぎりぎりまで広げられた粘膜の中で拳が回される。ヒカル
は声にならない叫びをあげる。
しかし。
進藤・・感じて・・・る?とアキラのうわずった
声が聞こえる。ヒカルは言葉にならないうめきで応える。
拳がまわりながらひいてゆく。内臓全体をひきずり出されるような感覚。
「ぁっあっああっ」
体ががたがたと震えた。そして、拳はそこに達した。勃起しているものの
裏側その個所を、とてつもない圧力でおしつぶされるように刺激される。
「―――――!」
体全体に、太い鞭のような痺れが、走った。
体が一瞬よじれた。
瞬間、前が弾けた。
(43)
「ーーーーー!!」
波は一回ではなく、ヒカルは全身を痙攣させつつ、前を
弾けさせつづけた。おさまったかと思った時にアキラが前を刺激する
のでさらに弾ける。うすらぎかけた意識の中、頬をぺたぺたとたたか
れる。涙で曇った視界の中にアキラの顔がある。
「進藤、今気絶されると抜けない、もうちょっとがんばって」
言われて、下半身に入っているアキラの拳を意識した瞬間にまた少し
弾けた。しかし、やはり太い。
「あっうっ」
鋭い息を発した唇を塞がれた。舌の奥まで犯されながら内側から開いて
拳が出てゆくのを感じていた。
抜いた後、一気に力の抜けたヒカルの体を抱きしめて、髪を愛撫していると
聞こえて来た耳障りな音にアキラは眉をしかめた。
見ると、犬が己で性欲処理に励んでいる。
………醜すぎる。
「犬、うっとおしいことをやるな、出てけ」
アキラにすごまれると、犬はひくりと顔をあげ、名残おしそうにアキラの
腕の中のヒカルを見たが、その後すごすごと出て行った。
(・・・・ヘンなヤツだ・・・)
バスルームから出て行く犬を見詰めていると、ヒカルが鼻を鳴らして甘え
て着たので、
キスをする。
安心しきって、もたれているヒカルの涙でぐしゃぐしゃになった顔を見て
いると。
・・・・・・壮絶な罪悪感が襲って来た。
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