トーヤアキラの一日 41 - 45
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喉の奥に放出されたその液のためにむせて、アキラは一瞬胃の中の物が逆流しそうに
なったが、それを何とか押し戻し、ヒカルから断続的に放出される精を、喉を鳴らして
飲み込んだ。
連続して与えられた刺激に、ヒカルは完全に虚脱状態だった。
体の力が抜け切っており、汗ばんだ身体の周りは熱気が揺らめいていた。
暫く大きく肩を上下させて呼吸を整えていたが、立て続けの放出の余韻から徐々に
醒めると、やっと思い出したようにアキラの頭を軽く撫でながら話しかける。
「トーヤぁ・・・・・・、トーヤぁ?」
「・・・・・・・・」
「トーヤぁ、なぁ、トーヤ?」
そう言いながら、自分の股間に顔を埋めているアキラの頭を揺すった。
だが、アキラはヒカルの分身を咥え込んだまま、全く動く気配が無い。ヒカルは心配に
なって何度も声をかけるが、聞こえてくるのは荒い息遣いだけだった。
「トーヤ?どうしたんだよ?トーヤ、大丈夫か?」
ヒカルは自分の胸に当てられているアキラの熱い左手を握り締めながら、もう一度頭を
揺らしてみるが、アキラは顔を上げようとしなかった。
アキラの頭の中は霞がかかっているようにぼやけており、口の中で小さく脈打って
いるヒカルの分身を感じながら、別世界を漂っている気分だった。
───もっと、もっと、もっと、もっと、もっと・・・・・・・・・
頭の中で呪文のようにこの言葉が反復しているが、それ以上先の言葉が見えて来ない。
ヒカルの自分を呼ぶ声が遠くで聞こえるが、せっかく口の中にある愛しいヒカルを
手放すと、何もかも失うような不安が襲って来て、顔を上げる気にならなかった。
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心配になったヒカルが、自分の身体を持ち上げるようにしてアキラの頭を両手で
掴もうとしたが、サラサラとした固い髪がアキラの意思に従うように邪魔をして、
ちゃんと持ち上げる事が出来ない。
それでも身体を何とかアキラから離そうとして腰を少し動かした瞬間、アキラは再び
弾かれたように勢い良く口と舌を動かし始めた。
「!やっ!!やめろ!放せ!トーヤ!・・・・・うっ、やめろってば・・・ぁぁぁ!」
ヒカルは無理やり与えられる刺激に一瞬眉をひそめながら、何とか逃れようと腰を
移動させる。
ズボンと下着が太腿に絡み付いているので、上手く足を動かす事が出来ない。
無理に動かした足が障子に当たって、ドタンと大きな音をたてたので、驚きで二人の
動きが一瞬止まった。アキラが怯んだ隙に、ヒカルはさらにアキラの髪を掴んで
ひっぱり上げながら腰をずらして行くが、自分の大事な部分を咥えられているので
腰が思ったように動かず、結局横に倒れる姿勢になってしまった。アキラもヒカルの
動きに合わせて身体を捻ったのでやはり倒れ込む姿勢になったが、それでもヒカルの
分身を口から離す事は無かった。
───もっと、もっと、もっと・・・・・・・離さない、絶対に離さない・・・・・・・
アキラは夢中でヒカルの分身をしゃぶっていた。さっきのヒカルの反応で、感じる
所は分かっていたので、そこを重点的に舌で嘗め回し吸い上げると、たちまち固く
なり容量を増してきた。アキラの的を射た舌の動きに、ヒカルは堪らず声を上げた。
「うっっ、トーヤぁ、ダメだってばぁ・・・・・・うぅっっっぅ・・・あぁぁ!!!」
ヒカルは逃れる事を諦めてバタリと頭を畳に落とすと、新たな快感に身を委ねる。
気がつくと、目の前にアキラの下腹部があり、仄かな明かりの中でも、チャックの
部分が盛り上っている事が見て取れる。
ヒカルが左手で盛り上っている部分に強く触れると、アキラが大きく反応した。
「うググっっ、んっっっ!!」
その声を聞いたヒカルは、上体をさらにアキラの下腹部に近づけてチャックに手を掛けた。
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ひたすらヒカルの分身にしゃぶりついていたアキラは、首から上がひどくのぼせて
いて思考能力が低下しており、身体の感覚も鈍くなっていた。いきなり下半身を
ヒカルに触れられて忘れていた自分の分身の感覚が急激に蘇って来た。
ヒカルがチャックを開けようとする動きに、ヒカルの意図を察して、アキラは逃れ
ようと必死に下半身を動かし始めた。アキラは、一度放出して精液にまみれた自分の
分身をヒカルに見られたく無かったし、昂ぶったソレは触れられたらすぐにでも果てて
しまいそうだったからだ。
アキラは何よりもヒカルを味わうことに固執していた。
二人の横たわった身体は、畳の上でモゾモゾと下腹部を追いかけて這い回っていたが、
ヒカルはアキラの腰を左手で強く押さえ込んで、
「動くなよ、トーヤ!」
と声をかけると、素早い動きでチャックを開けて、中の陰茎を引っ張り出し、迷わず
咥え込んできた。
「!!グググっっ・・・・・ぅんガぁぁぁぁ!・・・・・」
アキラはヒカル自身を咥え込んだまま悲鳴を上げた。今まで味わった事の無い快感に、
全身から汗が噴き出して、のぼせた頭がさらに熱くなり、涙が溢れてくる。
ヒカルが自分の分身を咥え込んでいると思うだけで、アキラはすぐにでも果ててしまい
そうになるが、神経を自分の舌にだけ集中する事によって、なんとか踏み止まっていた。
アキラは、今まで以上に舌を使ってヒカルの男根を嘗め回し、口による抜き差しを繰り
返していた。アキラが強く吸い上げると、ヒカルも負けまいと吸い上げる。アキラが
激しく抜き差しすると、ヒカルも同じように激しさを増す。アキラが右手で根元を強く
擦るとヒカルも真似をして擦る。
「うググぁぁぁっっ!!!んグっっっっ・・・・・!!」(ビチョビチョ、ジュルジュル)
「グぅぅぅぅんグっっっ!!うグぅぁぁっっ・・・・・!!」(グチョグチョ、ブチュブチュ)
お互いに自分自身の陰茎を咥えている錯覚に陥りながら、二人自慰行為に溺れて行った。
静かな部屋に、二人の呻き声と淫猥な音が混ざり合って木霊する。
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先に根を上げたのはヒカルだった。すでに二回、アキラによって到達させられていたが、
アキラの巧みな口撃に三回目の限界を迎えようとしていた。口の中でそれを感じた
アキラは、自分の神経を下半身に集中させて、ヒカルの愛撫を全身で感じる事にした。
生暖かく柔らかい壁に包まれて刺激されるアキラの分身は、極楽界に居るようで、全身が
震えて今まで以上に汗と涙が溢れてきた。
お互いに、自らの腰も動かして最後の快感をむさぼり合い、絶頂へと到達した。
「!ん!グうぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「!うぅ!ん!うぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
二人はほぼ同時に、くぐもった嬌声を上げた。
ヒカルは嬌声と共に口を半分開けてしまったので、放たれた精を全部は飲み込めずに、
口から頬にかけて白濁液を流しながら顔をアキラの分身から離して大きく空気を吸い
込み、何もかも弛緩した状態で横たわった。
アキラは、ヒカルの分身を咥えたまま吐き出された精をうまく飲み込むと、急激に
身体が重くなるのを感じて意識が朦朧として来たが、口の中で脈打つヒカルの分身が
愛しくて仕方なく、意識が無くなる直前まで舌を動かして舐めまわしていた。
暖房を入れていない部屋の中は、それでも二人の熱気でむせ返っており、静かな部屋の
中には二人の息遣いと柱時計の振り子の音だけが響いていた。
一体どれ位の時間、二人は横たわったまま意識を飛ばしていたのだろう。
最初に動いたのはヒカルだった。そしてアキラの息が下腹部に触れることで、アキラが
まだ自分の分身を咥えたままでいる事に気付いた。
「なぁ、トーヤ・・・・・・トーヤ?」
そう言いながら上体を起こしてアキラを見ると、アキラは黙ってヒカルの股間に顔を
埋めていた。
「おい、聞こえるか?トーヤ?トーヤ!・・・・・・トーヤってば!」
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アキラは意識を失っているのか眠っているのか自分でも定かではなかったが、夢の中を
漂っているようで重かった体がふわりと浮いているような気分だった。
他の人間が触れることの出来ないヒカルの身体の一部分を手に入れた事で、刹那的な
満足感で一杯だったが、何か言い知れぬ物足りなさを感じてもいた。
ヒカルの淫靡に輝く眩しい顔が目の前をグルグル回って誘っているのに、抱き締める事が
出来ずに、もどかしい気持ちで追いかけているような気分だった。
遠くから自分を呼ぶ声がして、だんだん意識が現実に戻って来る。あれ程熱かった身体も
冷めて来て、部屋の空気を寒いと感じるようになっていた。
大好きなヒカルの自分を呼ぶ声が段々はっきりと聞こえて来た。
ヒカルは心配になって大きく体を動かそうと下半身に力を入れて横に動こうとした。
その瞬間、アキラは条件反射の様に口の中のモノを奪われまいと、強く噛み付いて来た。
「うわぁぁ!痛ってェ!!!バカ!!何すんだよ、痛いだろ!!やめろよ、塔矢!!」
強い口調でヒカルに怒鳴られて、やっと完全に意識が戻ったアキラは、慌てて顔を上げた。
アキラは下を向いたまま声を出す。
「ゴ・・・・ごえん・・・・」
「??塔矢??」
アキラはずっと口を開いてヒカルの分身を咥えていたので、顎がガクガクになっており、
口を閉じる事が難しく、言葉をちゃんと喋る事が出来なかった。
二人は起き上がって向かい合った。
情けないアキラの顔を近くで見て、ヒカルは大声で笑い出す。
「ウッヒャヒャ!!お前のそんな顔、始めて見たぜ。アッハハハハ」
「ヒ・・・・ひろい・・・・」
「そんな泣きそうな顔する事ないだろ。どれ・・・・」
ヒカルは穏やかな表情でアキラの両顎を手のひらで押さえて、軽く撫で回した。
「お前、やり過ぎなんだよ、もう、全くさぁ・・・・・・ほら、ちょっとゆっくり口を閉じて
みろよ」
「あん・・・・あ、ううぅぅ・・・いたっ・・・・」
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