Shangri-La 42
(42)
アキラはそのままヒカルに体重を預けると
しがみつくようにして頬を寄せてきた。
「塔矢、今日は中に出しちゃったから、洗わないと」
うん……、とアキラは曖昧に答えた。
「あとで辛いだろ?だから、ほら…」
「………いいよ、そんなの」
「良くないって。辛そうなの見てるのも、しんどいから」
ヒカルは半ば無理やりアキラを引き剥がした。
もう少しヒカルの上でまどろんでいたかったアキラは、
意に反して身体を離したヒカルをきつく睨むと勢い良く立ち上がり
その瞳にヒカルは射すくめられ、何も言えなくなった。
アキラは内股を伝い落ちる雫にも構わず
傍らのタオルを取り、吐き捨てるように言った。
「分かったよ、全部出せばいいんだろう」
言うか言わないかのうちに、アキラはタオルを投げるようにして
床の上にひろげ、その上に両膝をつくと、自ら指を差し入れた。
アキラははじめ辛そうだったが、時々前立腺の裏を指が掠めるのか
びくりと身を固めて甘い吐息を漏らし、また掻き出し始める。
前は少しずつ首をもたげて堅さを増している。
呼吸も荒く中を弄る様は、まるで自慰にふけっているようだった。
ヒカルは驚きのあまり、ただ呆然とアキラを見ていた。
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