Shangri-La第2章 43


(43)
胸にかかる、久しぶりのアキラの重みに心が安らぐ。
アキラはヒカルの胸元が気になるのか、何度も撫でている。
その手から、重なった身体から、体温がじんわりと染みてきて
そのぬくもりが、身体の中にある重たい何かを消し去っていくようだ。
それと同時に、意識までもがすうっと薄らいでいく中で
アキラが、何かとんでもないことを口にした。
言葉の意味は理解できるが、その意図が分からなくて
どうしてそんな事を言うのか聞き返したいと思ったのに
その思いすら、ほの白く霞んで霧散した。
全てが揮発して消えていくその感覚が、幸せに思えた。



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