昼下がりの遊戯 43 - 44
(43)
「塔矢のこれが欲しい!!」
ヒカルは震える手で塔矢のそれを撫で擦り、快感にとろけた頭で考えられるたった一つの事を、悲鳴のような声で放つ。
ぼろぼろと涙を零し、愛らしい唇から唾液が滴り落ちるのも構わず、欲しい欲しいと繰り返すヒカルに、アキラは我慢の限界を超えた。
「ボクのこれが欲しいんだね?進藤のここに…」
そういいながら、アキラはバナナのバイブレーターを抜き差しし、ヒカルの奥の一番感じる部分で、円を描くように動かした。
「んんっ!あ…あぁっ!!で…でちゃうぅぅっっ!!」
「だめだよ!進藤はさっき出しただろ?今度はボクの番だ。さぁボクがさっきやってあげたみたいに、君の口でボクをイカせてくれたら、ここに君の欲しいものあげるよ?」
“それまではおあずけ”と言ってアキラはバイブレーターのコードで、ヒカルの濡れそぼったペニスをきつく縛り上げた。
ヒカルはハァハァと荒い息を繰り返す以外もう何も言う事は出来ず、ただ恨めしげに赤く充血した目でアキラを睨んだ。
睨まれても色っぽさが増すだけのヒカルの瞳がかわいくて、アキラは両手をヒカルの頬に挟んで言った。
「ごめんね?進藤…ボクも今すぐにでも君の中に入りたいんだけど、一回出しとかなきゃ君を満足させてあげるまで持ちそうもないんだ」
ヒカルの足の間のモノはそのままに、アキラはヒカルを抱き起こすと、自らの股間の前にヒカルの顔を押し付ける。
「ジッパーを下げて…?」
手を使う事を許されずに、震える唇でジッパーを下げるのは、なかなかに難しく、ヒカルは唇だけでなく舌や歯を使って、やっとジッパーを下ろすことができた。
アキラの下着を鼻と口とを使って下げると同時に、ヒカルの眼前に飛び出してきたモノ…
先端から溢れる先走りの液に濡れそぼったそれは、大きく立ち上がりヒカルの愛撫を待つように、時折ヒクヒクとひくついていた。
これが、今自分の中で暴れているバイブレーターの変わりに入ってくるのだ。
こんな無機質な冷たい物じゃなく、熱く息づいているアキラのそれ…
“早く欲しい!”それだけを思い、ヒカルは目の前のアキラのペニスの先をペロッと舐めた。
(44)
まずヒカルは、アキラのそれの鈴口のあたりを汚す先走りの精液を、たどたどしく舐めとった。
「ほら、ご褒美」
アキラが、言うと同時に、ヒカルの中に収まりうごめいているそれを、中の肉を抉るようにぐるりと回した。
「アァ……ン!」
犬のようによつんばいになって、アキラのモノに舌を伸ばしていたヒカルの背が反り返る。
だが、アキラはそれを見届けると、手の動きを抑え、あろうことかバイブレーターのスイッチも
最弱にしてしまった。
「や、ヤダッッ、塔矢!」
「もっと欲しいの?」
ヒカルが満たされない快楽に、ねだるように蠱惑的な目線でアキラを見上げてうなずく。
「じゃあ、ここを…ね」
アキラが自分のいきりたつペニスの亀頭の部分を指さす。
ヒカルは、首を伸ばすようにして、そこに唇を近づけ、かるく銜え、その先端を舌をつかって
くりくりと愛撫する。
「う…うん、よく、出来ました」
呼吸を荒くしながらアキラがつぶやき、再び、バナナの形のそれを、ヒカルの中で
強くうごめかし、スイッチの強さを少しだけ、上げてやる。
ヒカルが、体を耳まで真っ赤に染めて、体を震わせた。
その耳たぶに噛みつけるほど近くまで顔をよせ、アキラが、ヒカルにとってはこれ以上ないほど扇情的な声でささやく。
「僕の言う通りにできたら、少しずつご褒美をあげるよ。メインディッシュは最後、だけどね。ほら」
アキラが再び、手と、バイブの振動を止めてしまい、次は亀頭の裏の部分を指し示す。
ヒカルは、アキラの言う「ご褒美」が欲しくて、頭を傾け、その下側の部分を必死で
舌と唇で愛撫した。
「うん、僕の夢通りの光景だよ、進藤」
うれしそうに、肩で息をしながら言うアキラに、ヒカルは涙目で、悔しげにつぶやいた。
「この、ヘンタイ…!」
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