初めての体験+Aside 44
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こんなことになるんやったら、進藤とヤッといたらよかった―――――――――!!!
やせ我慢などするのではなかった。アキラの家だからって遠慮なんかして……。
ヒカルの蜜のように甘い身体が、自分のすぐ側に逢ったのに……。そしたら…そしたら…。
不覚にも涙が出てきた。アキラに触れられて、感じている自分はとても不実な人間に
思える。包帯に涙がしみこんでいく。涙の意味をどうとらえたのか
「泣いてるの?大丈夫…今日はあんなことしないよ。」
と、言った。スタンガンは、壊して捨てたから安心しろと…。アキラの指が社の髪を梳いた。
その指先は優しくて、社に奇妙な感情を抱かせた。いつも、こんな風にヒカルに触れているの
だろうか…。
人と人とも思わないアキラが、ヒカルにだけは優しい。それはある意味誠実とも言えるのでは
ないだろうか?
アキラの唇が、社の頬や首筋を辿っていく。
「う…うぅん…いやや…とうや……」
ヒカルも今の自分と同じように、切なく悶えたのだろうか?頭がぼうっとする。気のせいか
部屋の中に甘い香りが漂う。その中をふわふわと泳いでいるようだった。
自由の利かない身体を捩ろうとすると、アキラが肩を押さえた。
「動いちゃダメだよ?」
そう言いながら、社の唇を自分のそれで塞いだ。
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