失着点・龍界編 47


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おそらくヒカルは限界を超えた事を何度か三谷に訴えたのだが、三谷の耳に
届いていなかったのだろう。ヒカルの頬に幾筋もの汗と涙が伝わり落ちた跡が
残されていた。無意識に三谷は指でそれらの痕に触れようとして手を
伸ばしたが、ヒカルに払い除けられた。
「…フッ」
三谷は自分を嘲うように笑みを浮かべてヒカルから体を離した。
疲れ果てたという表情でヒカルはズボンを履いた。
「早く塔矢のところに連れて行けよ…」
「…さあね。」
三谷はヒカルから顔をそらし服を身に着けながら答える。
ヒカルが驚いたように三谷を見る。
「何だと…?」
「オレはそんな話、知らないから」
「…三谷イ!!」
ヒカルはカッとなって三谷にとびかっかり、殴った。
さらに馬乗りになって殴り続けようとした。
「なんてガキだ。」
モニターを見ていた男達が慌てて部屋に入って来てヒカルを
押さえ付けようとした。
「うわああああーーー!!!」
ヒカルは男達に枕を投げ付け、一人に食らい付いて床に倒し手に噛み付いた。
「いでででで!!」
もう一人が後ろからヒカルを捕まえて引き離して両腕を後ろにひねり上げた。



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