初めての体験+Aside 47


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 しかし、幸せは長くは続かない。社の場合は、朝食が終わるまでの命だった。
「え?進藤、帰るんか?」
ヒカルは、北斗杯の前に一旦家に戻ると言う。それから、ホテルに向かうのだ。
 そうすると…それまでアキラと二人切り?全身から血の気が引いた。
「あ…そろそろ帰らネエと…」
ヒカルはパンを頬張った。ミルクでそのまま流し込む。
 社の頭の中は真っ白だった。いつもは小鳥の囀りのように聞こえるヒカルのおしゃべりも
耳に入らないくらい動揺していた。
 「じゃ、また後でな。」
ヒカルは元気よく塔手を振って、塔矢家を後にした。社は呆然とその後ろ姿を見送った。
同じようにアキラも手を振って見送る。社と違って、こちらはニコニコと笑っていた。
「進藤って、本当に可愛い…そう思わないか?」
突然、話を振られて社は狼狽えた。非常警報が頭の中で鳴り響いた。
「そ、そうやな………さて…と…オレ…オレもそろそろ行こかな…」
「まだ、早い。」
間髪入れずに、却下された。
「そやけど…オレ…道知らんし……」
「ハハハ、ボクと一緒に行くんだから関係ないよ。」
怖い。目ェ笑ろてないし…。ライオンの檻に入れられたウサギの気持ちがよくわかる。
逃げ道は、すべて塞がれた。
 「それじゃあ……時間まで、昨日の続きをしようか?」
アキラの顔が目の前に迫ってきた。社の意識はそこで途切れた。

おわり



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