トーヤアキラの一日 5


(5)
シーツはそのまま交換せずに、布団を押入れにしまった。目覚まし時計を机の上に
置き、バスタオルを脱衣所に戻して台所に向かう。
両親が居る時は母が用意してくれるので和食が多いが、一人の時はコーヒーとパンが
中心の朝食にしている。コンビニで買ってきたパンをトーストにしてジャムをつけたり、
色々な菓子パンを買ってきて味較べをしたりしているが、今日は、昨日買ってきたグリーン
サラダが残っているのでそれにミニトマトを洗って添えた物と、卵2個でスクランブル
エッグを作って、残っていたクロワッサンで食べる事にした。
冷蔵庫を覗くと、食材が殆ど残っていない事に気がつく。今夜はヒカルが泊まりに来て、
明日の朝食も一緒に取る事を考えると、買出しをしておかなくてはいけない。
ヒカルは華奢な割にはけっこう食べるのだ。出された物は何でも「おいしい」と言って
食べてくれる。
むしゃむしゃとヒカルの口の中で咀嚼された食べ物が、喉を通っていくのを眺めるのが好きだ。
細い首に遠慮がちに突き出た喉仏が、食べ物の通過に伴って上下する。その動きを見ていると、
どうしても欲情してしまうのだ。朝食を共にしている時に特に強く感じるのは、2人きりの
食事で、ヒカルが無防備になっているせいだろうか。それとも、夜のヒカルの姿が生々しく
思い出されるからだろうか。
欲望が絶頂に達する瞬間、ヒカルは仰け反らせた頭を激しく打ち振り、大きく声を上げる。
「ん、ん・・っ・・うぅぅ・・・あぁああぁぁぁぁぁ・・・・・・っ!!!!」
その時の汗で光った首筋や喉仏を見ているからだろうか。

初めて本当に結ばれた翌朝も、ヒカルが食べる姿を見ているうちに、
───自分の舌がもっと長ければ、あの喉仏の中まで届くのに・・・。そうすれば進藤の喉の
中も自分の舌で触れる事が出来るのに・・・。
と言う不思議な欲望が突然アキラを支配した。
前の夜にさんざん味わったヒカルの口腔内であったが、一度湧き上がった衝動を抑える事は
難しかった。



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