失着点・龍界編 5
(5)
三谷の名を叫ぶヒカルに、抱き着くようにして捕まえている男が耳元に息を
吹き掛けるようにして話しかけてくる。
「少しお話したいだけだよ。ちょっとつき合ってくれや、美人さん。」
そういってヒカルの耳の中をべろりと舐めた。
背筋が凍るような思いで、ヒカルは男達と三谷と共にワゴン車に乗った。
車中、三谷は無言のままだった。
男達は興味深げにヒカルを眺め、ひそひそ耳打ちする。
そして連れてこられたのがこのマンションだった。郊外のどこかで周辺に
住宅が無く、マンション自体にほとんど人が住んでいる気配が無い。
この部屋の中に入ると同時に三谷だけ上着とズボンを脱がされた。そして
ベッドの上に座らされ上半身を伸ばされるように両手首で吊り上げられた。
ヒカルは1人の男に押さえ付けられサングラスの男の足下に膝まづかされた。
サングラスの男は自分のスーツのズボンの前を開けるとヒカルの鼻先に自分の
モノを突き付け、顎で指図した。
ヒカルは男を睨み付けると顔を反らした。
そんなヒカルの耳に、ベッドの上で男に容赦なく一気に後ろを貫かれて
三谷が呻く声が響いて来た。
「や、…やめろよっ…!」
ヒカルがそっちに向こうとするが後ろの男に腕をひねられ元の姿勢に
戻される。
「…同じ事をされたくなかったら、大人しくヤるんだな。」
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