白河夜船 5 - 6


(5)

しばらくすると白い蒸気と一緒にガウンを着たアキラがバスルームから出て
きた。シャワーを浴びてきてガウンを羽織るアキラは、いつ見ても飽きなく
綺麗だとヒカルは思う。
「進藤、お風呂開いたよ」
「うっ、うん」
ヒカルはバスルームへと足を向けた。
バスルームから出てきたヒカルが一番先に目にしたものは、ベッドの中に何も身に付けていないアキラが膝を抱えている姿だった。
「塔矢・・・・・」
そんなアキラの姿に吸い寄せられるかのように、ヒカルはフラフラとアキラの元に行き、肩に手を置いた。


「塔矢ゴメン、やっばりオレがまた先にイッちゃった」
荒々しく息をしているアキラの首元にヒカルは顔を埋めた。
バツが悪そうにしているヒカルの背中を優しく撫で、アキラはヒカルの前髪に
軽くキスをした。
「いいんだよ、進藤・・・・・。
・・・・・・進藤またすぐ・・・・欲しいんだ・・・・・・・・・・・・・・いい?」
ねだるようにアキラはヒカルの頭を軽く抱き寄せて小さく呟く。
その言葉でヒカルのものは再び熱く高ぶる。
アキラの言葉に答える代わりに、ヒカルはアキラの中へ自分の体の一部を
繋げた。
始めは緩やかに、そして次第に激しくアキラの体を揺さぶり貫く。
ベッドの中のアキラは普段とは全く違っていた。
そこには行為に芯から溺れ浸り、何度もうねりくる恍惚の波に身を震わし
ながら、歓喜の声を絶え間なく張り上げ、悶え狂うアキラの赤裸々な姿が
あった。


(6)

「あっ・・・・・はう・・・・・・・ぅあ・・・ああ・・・・・」
「とっ、塔矢オレいきそう」
アキラの中にいるヒカルの動きが一段と激しくなり、やや乱暴に強く打ちつけ
ながら同時にアキラのものを手で擦りあげる。
「あああぅうああっ―――!」
ヒカルの腰・手の動きが起爆剤となり、アキラの背筋に電流が一気に駆け抜け
全身が強張り、体をビクビクと震わせながら白い熱を撒き散らした。
力の抜けたアキラの四肢をヒカルは抱き寄せ、アキラの内へ自分の体内に溜め
込んだの熱を全て注ぎ込む。
ヒカルは熱を放ち終えた体をアキラの白い肢体の上に重ね、一時の余韻を楽し
んでいた。
そして自分の下にいるアキラの顔を覗くと、アキラも薄っすらと目を開いて、
ヒカルをじっと見つめていた。まだ顔は赤く蒸気し、焦点の定まらない瞳、
肩で息をする姿には底知れない妖艶さが色濃く浮かび上がる。
「オマエ、本当にエッチの最中は別人だな」
「自分でも・・・・・そう思うよ。
日常の全てのしがらみを解き放てる唯一の時間だから。
そんなボクをキミは嫌う?」
「いや・・・・・・、可愛いと思うよ」
―――オレしかこんな塔矢を見れないというのは、マジでオイシイよな。
そんな優越感がヒカルの心の隅々に行き渡り、上機嫌になる。
「男のボクに可愛いはないだろう」
「そうか? オレは思ったままのことを言ったんだけど。
塔矢、喉渇かねえか」
ヒカルは下着を身に付けベッドを離れ、鼻歌を歌いながら部屋に設置されて
いる冷蔵庫を開けながらアキラに尋ねた。
「ボクは鳥龍茶がいい」
「OK! オレはっと・・・・・・アクエリアスに決めた」



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