Shangri-La第2章 50
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アキラは手早く仕度を済ませて、部屋の電気を消すと
ヒカルのいる布団に端から潜り込みながら、
大の字で眠るヒカルを押しやり、自分の場所を作ると
ヒカルにしがみつくようにして、アキラはそっと目を閉じた。
色々と思うところはあるが、それでも、
明朝、目が覚めた時にヒカルがここにいるなら、
それで十分なような気もする。
これからのことは、明日起きたら二人で少し考えよう。
まだ眠るには早すぎて、眠れないまま色々なことを考えていたが
ずっと二人で会えずに居た日々と、隣にヒカルがいる今とでは
明らかに考え事の方向性が違うことに―これまで頭の中を巡った
苦しい、つらい思考など、一つも浮かんではこないということに―
アキラ自身も気付いてはいなかった。
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