失着点・龍界編 50


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伊角は和谷に連絡を取りつつ三谷に声をかけようと近付いた。三谷は直感的に
ヒカルの仲間だと思ったが、とっさに走り出して逃げようとした。
伊角から連絡を受けた和谷が先回りして追い掛けその後を追った。
「おい待てよこのヤロウ!!」
裏通りを相当走りまわった末に和谷が追い付き、ようやく捕まえる。
「…進藤をどこに連れて行ったんだ!?知っているなら教えろよ!!」
和谷は三谷の襟首を掴んで建物の壁に押し付け激しく揺する。
「…ずいぶん友達思いなんだな、あんたらって…。」
「何だと…!?」
「…そんなに進藤の事が大事なのか?」
「…ああ、そうだよ。大事だよ。だから何だって言うんだよ。
いいから早く答えろ!!」
荒い呼吸の中で和谷が睨み付けると三谷が可笑しそうにクスクス笑い出した。
「…ずいぶん真剣なんだな。…そうだよな。あいつが真剣だから…だから、
あいつに関わった奴もみんなそうなるんだな…。」
その独り言のような三谷の言葉や態度が理解出来ず和谷は困惑した顔になる。
そこへ息を切らしながら遅れて追い付いた伊角が、ようやく棋院会館で緒方と
連絡をとれた事を伝えて来た。和谷は緒方と2〜3やり取りをして目の前に
居るのが三谷だと理解した。
「マンションの場所を言えよ、三谷。知っているんだろ!?」
「…オレだって詳しい場所は分からない…。港の近くだとしか…」
和谷は三谷に携帯を渡して直接緒方と話しをさせた。緒方はその三谷からの
情報を元にマンションの場所を特定した。



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