平安幻想異聞録-異聞- 51


(51)
「ヒカル!?」
異形のモノに絡め捕られるヒカルの姿に、佐為は状況が飲み込めない。
「佐為っ!! 太刀!! オレの太刀取って!!」
ヒカルは絡め捕られたままの腕で、部屋の片隅に立て掛けてある
自分の太刀を指さした。
佐為は大慌てでそこに駆け寄り、太刀を手に取ったが、それを受け取ろうと
延ばしたヒカルの手を、無数の細い蔓がのびて、巻き付き、それを許さない。
太刀を渡そうとヒカルに近づいた佐為の足にさえ、それは絡みついて
二人の接触をはばんだ。
複数の蔦の形をしたものに足を取られる異様な感触に、佐為も肌を粟立てる。
「佐為っ」
ヒカルが必死で、手を伸ばす。だが、このままではいかに手を伸ばしても、
太刀はヒカルに届かない。
「くっ……!」
佐為は持ち慣れない刀の柄をつかんだ。
すばやい動きで手になじまない重さの刃を鞘から引き抜き、その白刃を、
足に絡む蔓の形をしたものに振り下ろす。
刃が、その異形に食い込む感触――だが、異形はその弾力で衝撃を吸収し、
太刀を受けて一旦は刃が食い込んだ場所も、佐為が力を抜けば、
その刃をいとも簡単に押し戻してふっくりと膨らみ、もとの形状にもどってしまう。
ヒカルにまつろいつく異形のものが、何かを見つけて、悦びに身を震わせた。
ぱくぱくと開閉するその先端の口らしきものから、ずるずると涎の
ようなものが流れ出した。その白泥した粘液でヒカルのふくらはぎを汚しながら、
上へと這い登ると、くるりと太ももを一巻きし、股の間に体をねじ込み、
その先端の口をヒカルの後ろの門へとよせた。
「…ひゃっ…!」



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