失着点・展界編 52
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ヒカルはしばらく動かなかった。シーツを握りしめ、唇を噛んでいた。
緒方は黙って、体を起こしてベッドから下りようとした。
ヒカルはハッとなった。
「待ってよ…!」
だが、緒方はドアの方へ歩いて行く。
「やるから…、言う通りにするから…!」
ヒカルは四つん這いの姿勢になって腰を突き出した。片手で体を支え、片手を
下肢の方に伸ばす。悲しいからか怒りからか分からなかったが、震えが
止まらなかった。そして指がその箇所まで来た時、緒方にその手を掴まれた。
緒方はベッドに上がりヒカルに覆いかぶさるようにして、涙ぐむヒカルの
耳元で囁いた。
「…悪かった。少し意地悪だったな…。」
緒方は指先でヒカルの袋の根元から狭門の間のすべすべした部分をしばらく
くすぐるように撫でていた。
「ん…っ」
ゾクリとする感覚にヒカルの腰の位置が下がる。
「姿勢はそのままだよ…。動かないように。」
緒方は体をずらすと、最初に舌をヒカルの中心に差し入れた。
「あ…っ!」
ヒカルの全身がビクンと震えた。腫れと血液の集中で柔らかく膨らんだその
部分にある程度潤いを含ませると、緒方は次に指先をゆっくりと押し入れた。
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