トーヤアキラの一日 53


(53)
目が覚めるとヒカルが側に立っていて、碁を打とうと誘ってくる。久し振りの対局に心を
躍らせて碁石を持って打ち始める。お互いに息もつかせず物凄い速さで打ち続け、
アキラがやや優勢の盤面で、ヒカルは大きな音をたてて黒石を打ち込んでくる。それは
見事な一手で百戦錬磨のsaiを思わせる打ち回しだ。驚いたアキラがヒカルの顔を見ると、
ヒカルは声を出して笑いながら立ち上がり『ヘヘヘ、じゃあ、またな塔矢。オレsaiの所に
行くから』と言って金色の前髪をなびかせて楽しそうに走っていく。『待て、進藤!対局は
終わってないぞ!待て!待ってくれ!』
アキラは机をドタッっと叩きながら「進藤!!」と叫び起き上がった。
───夢か・・・・・・・。

アキラはPCの電源を入れた。
目的は、ヒカルと肉体的にさらに深く結ばれるために、おぼろげな知識をさらに確実に
するためだ。
今まではその未知の行為にそれ程の意味があるとは思っていなかったのが事実だ。
最初は抱き締め合えば満たされると思っていたのに、キスをしても、素肌に触れても、
二人で慰めあっても、身体に渦巻く欲望は満たされ尽くす事は無かった。
もっとヒカルの乱れる姿が見たい、自分の名前を漏らしながら喘ぐ声が聞きたい、
ヒカルを自分の手で溺れさせたい、全てを知り尽くしたい。
ヒカルの心を全て掴もうと思っても、ヒカルは秘密を打ち開けてくれず壁を作っている。
それだけは今のアキラにはどうしようもない事が分かった以上、せめて肉体だけでもより
深く手に入れたいとアキラは強く思った。



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