悪代官−真夏の企み 6 - 10


(6)
「塔矢…これブカブカじゃんかあ…」
裾を踏みながら赤い浴衣を纏った進藤が現れる。
ちょ、ちょっと待ってくれ…やばい。予想以上に可愛い。白い肌と真っ赤の浴衣のコント
ラストが絶妙だ…!しかも風呂上がり特有の火照り具合が!ボクの心の中はすでにハアハアで
一杯になってしまった。今すぐにでも押し倒して進藤の身体に触れたい!ああ〜どうしよ
う!でもそんな事したら、お祭りに行ける訳ないし…仕方ない、理性を総動員して頑張ろう!
「進藤、裾は長くていいんだよ。それを上げて帯で結び付けるんだから」
「そ、そうなのか?」
「うん、端折るから平気。…さ、進藤、手を左右に開いて」
「う…うん」
顔を林檎みたいに赤く染め上げ、両手を開く進藤は蝶のように華麗だった。
ああ〜理性が理性が…
「塔矢?どうかした?」
ハッ!いけない、我慢だ我慢!えっとまずは浴衣の丈を合わせないと。
ボクは浴衣の襟を掴み、それを少しづつ上に上げた。わざと踝を露出させ、素早く中帯で
巻き付け固定する。すると進藤が慌てたようにボクの手をきゅっと掴んだ。


(7)
「お、おい待て!下着は!?」
「下着…?」
「下着くらい貸せって!俺替えの下着なんか持ってないんだから!」
え、進藤…ノ、ノーパン!?そうか…そりゃそうだ。さっきボクが盗んだんだもん。(洗
濯機にはもちろん入れてない)浴衣の中には何一つ着ていない進藤ヒカルたん…ああ可愛
い!可愛い!ヤリたい!犯したい!…でも我慢だ。
「進藤、知らないの?浴衣のときに下着を付ける筈ないだろ」
はい、また嘘です、すいません。でも進藤は騙されるに決まってるさ。
「うそ!?小さいときに浴衣着た時はパンツ履いてたぜ?俺」
「…昔の風習でね。元服を迎えた男子は着物の下に下着を付けないんだよ」
「げんぷく?」
「ああ。古文で習わなかった?」
「う…分かんない…覚えてないや」
当たり前だ。ボクが勝手に考えた嘘だもの。いや、嘘からでた真にもなりかねない話では
あるが。なにしろ昔の奴らは変態が多いらしい。
「とにかく進藤はもう下着を履いちゃダメなんだ。分かるよね?」
「まあ…、みんな履いてないなら仕方ないけど…」
「そうそう。さ、早く着付けするからジッとしてて!」
単純でおつむが少々…いやかなり弱い進藤。
これが別の奴だったら馬鹿にする処だが、逆に進藤の場合はチャームポイントだ。


(8)
中帯を進藤の細腰に回し、前でぎゅっと縛り付ける。不意に顔を見上げると、間近に進藤
の顔があった。う、ムラムラする…。と言うか、もうボクの息子は完全にスタンドアップ
してしまって。うん…、抱き着くくらいなら……いいよね?
「…進藤!!」
「わっ!?」
ボクは勢いに任せ、進藤の身体を強く抱いた。肩の辺りに進藤のプニプニした頬が当たり
、心地良い。髪の毛のシャンプーの良い香りが鼻を擽り、花畑にいるかのようだ。
「ちょっ…塔矢ぁっ…やっ…離せって!」
「進藤…大好き…」
「バッ…!なっ何言ってんだよ昼間から!」
「進藤…進藤…」
進藤の細い身体が折れる程にきつく抱き締め、ボクは何度も進藤の名前を呼んだ。進藤は
イヤイヤと首を振り、手でボクをなんとか押し返そうとするのだが、イヤよイヤよも好き
の内と言うやつだ。構わず進藤の身体をより強く強く抱き締めてやる。


(9)
「とうやあ…離せよッ…痛いってば…!」
ヒカルたん(;´Д`)ハアハアヒカルたん(;´Д`)ハアハアヒカルたん(;´Д`)ハアハア!
よく2ちゃんねるにそういう書き込みを見掛けるが、まさに今のボクはそれなのだ。
ヒカルたん(;´Д`)ハアハアなのだ。も…もうダメだ…理性よ、グッバイ…。
「ヒカルた…じゃなかった進藤!」
俄かに進藤の頭を抱え、膝を折らせて畳の上に押し倒す。進藤はびっくりしてボクを見た
が、すぐに愛らしい唇を塞いでしまった。
「ふっ…!?んんッ!」
あまりにも唐突なボクの行為に、ヒカルたんこと進藤は頭が混乱しているようだ。目をパ
チパチ瞬きさせ、ボクを驚き顔で見つめている。でもそんな事はどうでもいい。とにかく
今は、進藤の口腔内を嘗め回す事しか頭にない。
「ん……ふうっ…!んんーっっ」
繋がったボク達の口元から透明の液が零れた。
それは細い筋を描き、進藤の首筋まで移動する。妙に艶めかしいその様をチラリと見なが
ら、進藤の下唇を軽く噛み、啄むように何度も口付けを繰り返す。


(10)
「あっ…塔矢ぁ…やめ…」
涙まじりに懇願する進藤を尻目に、ボクは浴衣の上から進藤の股間に手を這わせていた。
もうかれこれ半時間は経っただろうか?

帯は中帯しかしていないので、簡単に着崩れる。ボクの手が股間の上を行き来する度服が
ずれ、白い首元やふくらはぎが露になるのが色っぽい。
「あっ…はっ……んッ…イ…イくっ…!」
進藤は本当に感じやすい。だから服の上からでも充分に気持ちが良いらしかった。ボクが
手の動きを早めてやると、進藤はあっけなく達してしまった。

「はぁッ…!はぁッ…あ…ッ…」
吐精後の脱力感からか、進藤は目を泳がせ荒い呼吸を繰り返す。
そんな彼を見て、ボクの頭は漸く理性を再び取り戻す。
「ご…ごめん進藤……つい…」
「っ……とーやの…ばかぁっ…!」
”ばかぁっ”だって。ああ〜可愛い!そんなうるうるした瞳でボクを見ないで進藤!
続きもしたくなっちゃうだろ…?
「悪かったよ、今度こそ何もしないから、それより乱れた浴衣を直さないと…。ね?」
「え…でも、浴衣の中濡れてて気持ち悪いよぉ…」
「浴衣は吸収しやすく渇きやすい生地で出来てるから平気だよ。
裏地が下着の代わりみたいなものだから(嘘)」
「ん…でも…」
「いいから、さあ立てる?進藤」
イったばかりの進藤を立たせ、再び浴衣を着付けに掛かった。しかし相変わらずボクのソ
コはパンパンだ。よし、行く前にトイレで一発抜いておこう。その方が後々のためにもなるし。



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